1940-1950年代にまで遡る、ヴィンテージティファニージュエリー
先日から数点ご紹介しているエステートジュエリー。
こちらはティファニー社(Tiffany)のヴィンテージブローチです。
ティファニーのドイツ社、Tiffany Germanyの刻印が入っています。
ティファニーは基本的にアメリカのブランドですが、当時世界の複数の都市で展開をしていました。
Tiffanyのイタリアなどで作られたエステーとジュエリーは比較的存在するのですが、Tiffany Germanyのヴィンテージジュエリーはとりわけ珍しいです。
良い意味でアメリカのブランドとは思えないヨーロッパらしい格調の高さ。
1940年頃とかなり古い時代の作品であるところもポイントで、世界のエステートジュエリーの市場でもとても希少な作品です。
格調高い金細工技術
モチーフは花で、花びら1枚ずつののたわみが優れた曲線で描かれています。
ヨーロッパらしい格調高い金細工技術が見所で、花びらの内側全面に施された艶消しは、緻密な鏨(たがね)打ちはヨーロッパの長い宝飾技術の伝統を受け継ぐものです。
すっと筋の入った瑞々しい葉脈、花びらの輪郭部分は艶のあるゴールドで巧みな曲線で描かれています。
花の中心部分はゴールドのフックになっており、秀逸なデザインであるのと同時に小さなチャーム等をかけることもできる作りになっています。
14カラットゴールド。
1940年代のドイツ製。
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
どこまでが「アンティーク」でどこからが「ヴィンテージ」なのか?
アンティークやヴィンテージという言葉はよく耳にしますね。
ではどこまでを「アンティークジュエリー」と呼び、どこからを「ヴィンテージジュエリー」と呼ぶのでしょうか?
「アンティークは100年以上たったもの」という定説はありますが、今日ではジュエリーに関しては1930年代のアールデコまでを含んで「アンティークジュエリー」と呼ぶのが一般的です。
1930年代と言いますと厳密に言えば100年を経ていないですが、ジュエリーの素材や製造過程、デザインがその時代特有のものか、量産を目的としたジュエリーか否かがアンティークとヴィンテージを分けるひとつの基準で、それが1930年代で分かれると考えられています。
それでは1940年以降のジュエリーに価値がないかというとそういう訳ではありません。
特に1940年代のジュエリーには戦火の迫る中、その時代にしかない特徴的なデザインで高く評価されています。
1940年代というと、第二次世界大戦を思い浮かべる人が多いようです。
ですので40年代ジェエリーというと、「戦争中にジュエリーなんて作っていたのですか?」と質問をされることがあります。
40年代ジュエリー(フォーティーズスタイル)とは正確に言うと、1939-1943年当たりに作られたジュエリーを指します。
1940年代のカクテルジュエリーと戦後エステートジュエリーに関して更に詳しい情報は1940年代のカクテルジュエリーと戦後エステートジュエリーをご参照ください。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。