カルティエの非売品、35年勤続記念
カルティエ・パリ(Cartier Paris)では、区切りの良い勤続年数で従業員に対してこのようなご褒美ジュエリーをプレゼントしていました。
以前も同じディーラーさんからこのようなブローチを譲って頂いたことがありますが、今回はクリップ。
アンティークカルティエブローチセット(1920-1940s サイン入り オリジナルボックス)
これらのカルティエの勤続記念のジュエリーは、シェルシュミディが懇意にしているフランス人ディーラーさんが同じフランス女性から買い取っています。
こちらがこれまでで最長で35年(35ansと書かれています)で、おそらくこちらで最後です。
少なくとも私が入手できているのは、今のところこれで全てです。
年数が増えていくにつれて、立派なものになっていきます。
こちらのクリップは18カラットゴールドで、更にダイヤモンドが3つあしらわれています。
(30年のほうは2石のダイヤモンド)。
このちょっとずつ「ご褒美」が増えていくコンセプトが粋です。
カルティエの署名入り
デザインだけでカルティエ製であることは明らかですが、嬉しいことに「Cartier Paris」の刻印が刻まれています。
服に挟むクリップで、その挟む洋服の布地の厚さにあわせて開き具合を調整します。
厚い布地では安定しますが、強く擦れた時の落下のリスクはご自身でご判断ください。
30年記念のクリップもあわせて入手しましたのでご覧ください(別売りです)。
こちらは1940-1950年頃のものだと思います。
フランス製。
18カラットゴールド。
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カルチェ(Cartier)は、1847年にフランソワ・カルティエによってオープンした老舗のフレンチジュエラーです。
カルティエの最秀作はベルエポック期のプラチナジュエリーと、アールデコ期の時計とハイジュエリーだと言われています。
カルティエのすごさ、それは常に時代の一歩先を読んでいたところです。
例えば1900年頃、フランスでアールヌーボーが一世を風靡していた頃、カルティエはガーランドスタイルを先取りします。
そして1910年頃、ガーランドスタイルがやはり人気を博すと今度はアールデコを先取りするのです。
(カルティエがアールデコ期に製作したジュエリーの地金のほとんどはプラチナ、そしてプラチナは他のメゾンや工房より10年プラチナを早く取り入れていることでも知られています)。
下記は1930年にカルティエNY製作の花かごのブローチ。
ダイヤモンド(バゲットカットとブリリアントカット)にロッククリスタルとムーンストーンと言う白と透明色の色の組み合わせもまたアールデコならではの色彩です。
やはりアールデコ期、1933年製作のカルティエ社の珊瑚とダイヤモンドのバングル。
効果的な紅色の珊瑚の使い方、幾何学的でダイナミックなアールデコのデザインはいずれもカルティエ社の十八番です。
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下記は当店扱いの「漆(うるし)」を用いた当時のカルティエの化粧コンパクトです。
黒漆(ブラックラッカー)はアールデコ期にこのように額縁のように重用されました。
ギロッシェエナメルも得意としました。
下記は当店扱いのカルティエのボタン、推定1920年頃。
下記は当店で販売済みのちょっと珍しいカルティエのブローチ及びクリップです。
当時の非売品で勤続10年、20年、30年、35年の記念に当時の従業員に与えられて物です。
同じディーラーさんが、同じ方から入手したそうです。
下記も量産品ではない珍しいジュエリーです。
カルティエのメダル(メダイユ)で、製作されたのは1968年。
カルティエは、世界の様々な国に展開をしていきます。
下記はカルティエUSAの製作のヴィンテージのブローチです。
カルティエはまた近年では文化技術促進の活動も積極的に行っています。
先日はモナコ公国王妃を描いた「グレース・オブ・モナコ」で撮影に協力をしました。
モナコ公国の同意のもと、ダイヤモンドの婚約指輪やモナコ王妃が実際に所有していた「カルティエ」の5つのジュエリーをアトリエで完璧に複製。
また、パリのリュ・ド・ラ・ペ13番にある「カルティエ」のブティックが映画で出てくる他、パス・ベガやティム・ロスなどの出演者もさまざまーンで「カルティエ」のアイテムを身に着けます。
グレース・ケリー役のニコール・キッドマンがこれらのジュエリーを身につけています。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。