息を呑むほどに美しい天然パールのピアス
これまで見た天然パールの中でも、群を抜いた美しさのパールです。
良い天然パールの多くは指輪で見ることが多く、ピアスでこのような非の打ちどころのないパールを見るのは珍しいです。
ピアスはやはりメインとなる石が2つ必要になりますから、当然です。
シルクのようなこっくりとした天然パール。
まさに「こっくりとした」という表現がぴったりの、目を見張る照りの良いパールです。
真珠の照りは、巻きの太さと関係しています。
「巻き」とは、真珠の芯となる核を取り巻く真珠層の巻きつきのことです。
強い照りを持つ真珠は、まるで鏡のように見ている自分の顔が映り込むことがあります。
この真珠がまさにそうで側面から真珠をのぞき込むと、見ている私の背景まで映り込むほどです!
フランスアンティークジュエリーの王道を行くデザインのドルムーズピアス
中心の大粒の真珠を、小さな真珠が囲ったクラスターデザインのピアスです。
メインの真珠のみならず、周りを囲う12粒の真珠も素晴らしいです。
このような数の多い脇石の真珠のすべてが良い状態で、美しい真珠が用いられることは希少です。
12粒の脇石のパールの粒も揃っており、直径2ミリ程です。
ゴールドの台座の中に深く埋め込まれていて、真珠の表面だけが出たセッティングです。
台座は透かしが美しく、優れた金細工を側面から堪能できます。
これだけ美しい完品のパールピアスは今後もなかなかご紹介できなそうです。
19世紀後期のフランス製。
18カラットゴールド。
耳たぶの後ろから針を通すドルムーズタイプ(スリーパーズ)のピアスです。
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
真珠の良さを本当に理解できるようになるには、やはり良質な真珠を出来るだけたくさん見ることです。
その良いサンプルとなるのは、アンティークジュエリーの中でピアスやネックレス等、複数の真珠が使われているジュエリーです。
その真珠の照り、色、巻き。
また天然真珠は一見真円に見えても、よく見るとわずかに歪んでいることが多いです。
そしてその歪みは1粒ずつ異なることが多いのです。
左右で1対を成すピアスの場合、よく見るとその形が微妙に異なることが多く、天然真珠の特徴を掴みやすいです。
下記は当店で販売済みの天然真珠のピアス。
この手の、真珠の周りに台座や爪などの遮りのないタイプのピアスが一番、見やすいサンプルです。
真珠はダイヤモンド等と一緒に用いられることも多く、その場合このような比較的小ぶりの天然真珠が用いられていることも多いです。
天然真珠は、一粒ずつ微妙に色の拡散の仕方が異なることが多いです。
同じ系統の色合いで揃っていても天然のものなので、内側から出る照り、色の拡散の仕方がそれぞれ異なります。
これは、天然真珠の大きな特徴です。
現代ジュエリーですとそれはむしろマイナスポイントなのかもしれませんが、天然真珠の場合、ある意味当然なのでマイナス要因ではなくむしろ味わいです。
一方、初期の頃の養殖真珠も天然パールとは別に評価が上がってきています。
下記は当店扱いの20世紀初頭の養殖真珠のピアスです。
美しい照りと巻きを持ったボリュームある真円の養殖真珠が用いられています。
小粒のことが多い天然真珠にはない魅力があります。
粒が揃っていて大きさもあるので小粒な天然真珠よりは価格としてはむしろ高くつくこともあります。
下記もアンティークならではの面白いピアスです。
一面に敷き詰められているのは何とマザーオブパールです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。