ナイフエッジのドロップラインがかっこいいピアス
20世紀初頭のシャープなラインを持つジュエリーのことを英語で「turn of the century(ターンオブザセンチュリー)のジュエリー」と表現することがあるのですが、まさにその言葉がぴったり来るピアスです。
アールデコの前兆である縦長の細身のライン、そしてナイフエッジ。
縦長のドロップラインがかっこいいです。
横に幅をとることで強度を出し、正面から見ると線のように見えるラインが、「ナイフ」の形に似ているのでナイフエッジと呼ばれています。
イエローゴールドは18ctゴールドで、ダイヤモンドの周りのみプラチナが用いられています。
エドワーディアンの頃に見られるこの地金の組み合わせも時代感をよく表しています。
ガーネットのドロップピアスは珍しいです
宝石はガーネット。
そして一見ダイヤモンドのように見える透明石は、ホワイトサファイヤです。
ウォームレッドのガーネットの色は温もりがあり、日本人の肌色に綺麗に見せてくれます。
濃い色ですが暗くはなく魅力的な色。
透明感もあります。
ガーネットの台座はお花の形をしています。
バターカップ(日本語ではキンポウゲ)の花びらの形に由来していると言われています。
ナイフエッジのシャープなラインが効いているので、お花がモチーフになっていても甘すぎずお使い頂きやすいです。
1910年頃のフランス製。
動画も撮影しています。
アンティークガーネットピアス(ホワイトサファイヤ、ゴールド)
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ナイフエッジとはナイフに例えた細工のことで、刃の面が鋭く細く、手を当てる側が太くなっていることからこう呼ばれます。
出来るだけ金属の部分を目立たなくした作りです。
ナイフの刃を上にして立てた状態の物で、正面からは細い線のようにしか見えないので、その上にセットされた宝石が宙に浮かんでいるように見えます。
下記は当店で販売済みのダイヤモンドのピアス。
正面から見たときはこのように線のように細いラインしか見えません。
同じピアスを横から見たとき。
横で幅を持たせて堅牢さを出しているのが分かります。
ヤスリで擦って表からは、細い線にしか見えないようにしています。
手作りだからこそ出来る技ですし、見た目より強度が高められているという高度な作りです。
アンティークジュエリーでもものすごく古い時代のジュエリーには見られず、19世紀末から20世紀初頭の「イギリスではエドワーディアン」、「フランスではベルエポック時代」のジュエリーに見られる宝飾技術です。
下記はイギリス、エドワーディアンのナイフエッジが用いられたネックレスです。
ナイフエッジの魅力は一言で言うと「繊細でシャープなライン」。
20世紀初頭のモダンエイジにふさわしい洗練されたジュエリーが生み出されました。
この時代の特にネグリジェネックレスのように「美しい縦ラインが決め手のジュエリー」では、特に効果的にナイフエッジが用いられました。
ゴールドに比べて粘り気があり破壊されずに引き伸ばされる性質を持つプラチナとの相性もよく(こうしたプラチナの特徴を「延性がある」と言います)、20世紀初頭のダイヤモンドxプラチナのジュエリーでもよく見られる宝飾技術です。
下記はベルエポック時代のダイヤモンドxプラチナのペンダントネックレス。
ゴールドにプラチナを張ったこの時代特有の貴金属の用い方xナイフエッジが見られます。
特に正面から見ら時にダイヤモンドへの遮りが最小限になり、ダイヤモンドの透き通った美しさを最大限に活かすことができます。
ベルエポック時代の後、アールデコのジュエリーの一部にも見られます。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。