行くたびにもうどうしようもなく高くなっているダイヤモンドピアス。
小さなダイヤモンドのあまり状態の良くないアンティークダイヤモンドピアスですら高価でもう無理かな・・・と思うのですが、毎回何とか一点ぐらいは長年懇意にしている手の届く範囲でご紹介していただくので有難い限りです。
ダイヤモンドが直径4.5ミリ、厚みもたっぷりあるオールドヨーロピアンカットになっています。
特徴として正面から見たときに石の中心が穴が開いているようにみえます。
もちろん穴があいているわけではなく、キューレットを削り落とすカッティングであったため正面から見るとそう見えるのです。
よく見かけるこのタイプのピアスの中で格別に大きいです。
クオリティーも素晴らしいダイヤモンド。
この後に色々なところで見たアンティークダイヤモンドピアスはこのピアスと(クオリティー等)ずっと高価で、このピアスがいかに幸運だったか!
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ダイヤモンドがセットされたアンティークピアスは、アンティークジュエリーの王道です。
日本に限らず世界中で人気があるため、近年は価格の高騰がすさまじいです。
ダイヤモンドのピアスはいつの時代も好まれて作られましたが、時代と共にそのスタイルや素材、デザインは変化していきます。
下記は当店で販売済みの18世紀のダイヤモンドピアス。
重厚な大きさもあるピアスです。
ダイヤモンドの周辺は銀が用いられています。
下記はその少し後年、王政復古時代(1820-1830年頃)のピアスです。
アンティークジュエリーでは、ダイヤモンド周りは白い金属でセットされるのが一般的です。
その方がダイヤモンドの白さを際立たせると考えられていました。
この「白い金属」は18世紀から19世紀後半にかけては、銀でした。
以降、プラチナとホワイトゴールドもダイヤモンドの周りに用いられるようになります。
下記は20世紀初頭に製作されたピアス。
ダイヤモンド周りにはプラチナが用いられています。
アンティーク市場で比較的よく見つけやすいダイヤモンドのピアスは1900年前後に製作されたものが多いです。
フランスで言うところのベルエポック時代、あるいはイギリスで言うところのエドワーディアンの頃に作られたピアスが、数としては多いです。
この時代のダイヤモンドピアスの特徴としては、ダイヤモンドの周囲のみプラチナ(あるいはホワイトゴールド)が用いられ、プラチナ(あるいはホワイトゴールド)とイエローゴールドで2色の地金を用いています。
下記は1910年頃のフランス製のピアスです。
この時代のピアス製作の特徴がよく出ています。
アンティークのダイヤモンドピアスは実に色々なタイプが作られました。
「耳に長く垂れて揺れるタイプのピアス」も「短めで耳にぴったりフィットするタイプのピアス」もあります。
長く垂れるタイプのピアスは特に20世紀初頭のギャルソンヌルックにあわせて作られました。
この時代ドレスもピアスもネックレスも長くなりました。
アールデコ期には、このタイプのドロップタイプのピアスが多く作られます。
1920-1930年以降は、下記のように全体がホワイトゴールドあるいはプラチナで製作されたピアスも好まれるようになります。
デザインも色々です。
下記のようなお花の形をしたダイヤモンドピアスも、アンティークピアスの定番のデザインです。
ピアスはつけ外しが頻繁に生じ、顔に非常に近いところに着けるジュエリーですから、ジュエリーの中でも最もクオリティーが求められるアイテムです。
アンティークのダイヤモンドピアスは概して、作りがとても良いです。
現代のジュエリー製作とは異なり、当時は地金から作りこんでいきますから、バネや留め具部分も現在のピアスにはない堅牢さを持ちます。
鋳型で作ったものではないので、例えば古くなったバネだけを変えるなど部分的な修理がしやすいことが多いです。
「色々なアンティークジュエリーを集めてきましたが、もっとも出番が多く、アンティークジュエリーの中でもっとも現代の遊べるのはピアス」とおっしゃって頂く方が多いです。
アンティークジュエリーの中でもピアス、特に最も定番のダイヤモンドピアスは複数デザイン揃えていただくと必ず重宝していただけます。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。