大粒のダイヤモンドなのにリーズナブルな価格でのご提供です
アンティークピアス、中でも「ダイヤモンドピアス」は近年イギリスでもフランスでも価格の高騰がすさまじく、このピアスは少し前に仕入れたのですが、当初当店の補充在庫として取っておいたものです。
このような王道のアンティークピアスで特に状態の良いものは、かつての2倍ほどの価格になってしまうことが多いですが、これは当時色々まとめて仕入れる中でリーズナブルに仕入れることが出来た一点です。
このピアスが素晴らしいのは、その大粒のダイヤモンド。
これだけしっかりとした大きさのあるダイヤモンドがセットされていることは稀です。
ローズカットダイヤモンドですので薄いですが、表面積にしますと直径5ミリと、類似したピアスにセットされたダイヤモンドの中で軍を抜いて大きいです。
そして石の状態が良いです。
これだけ大きさのあるローズカットになりますと、長い年月の中で端のほうが傷がついていたり、カッティングがダレているものも多いですが、ほぼパーフェクトコンディション。
石が大きいのにかかわらずどの部分も透明で不透明のインクルージョンがないため、明るくキラキラと煌きます。
ナイフエッジ、プラチナとゴールドの張り合わせ 驚異の宝飾技術
どこから見ても美しく、製作技術が完璧です。
ダイヤモンドは左右それぞれ2石。
メイン石の上部にも小粒のダイヤモンドがされていますが、共に台座から伸びる爪が美しいです。
触れると、一つ一つの爪でさえ滑らかで、細部までいかに完璧に作られているかが分かります。
二つの大小のダイヤモンドを結ぶラインは揺れるようにできています。
正面から見るとまるで「線」のように細いこのドロップラインは、「ナイフエッジ」と呼ばれる技法が用いられていて強度を出すために側面で幅を持たせています。
ダイヤモンドの台座はいずれもお花の形になったクラスターピアスですが、ナイフエッジのシャープなラインが効いているので、甘ったるい可愛さはありません。
特に下部のメインモチーフは幅が8ミリとかなり大きめですが、まっすぐに伸びるドロップラインとのバランスが絶妙、大人の女性にふさわしいピアスです。
1910年頃のフランス製。
イエローゴールドは18ctゴールドで、ダイヤモンドの周りのみプラチナが用いられています。
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ダイヤモンドがセットされたアンティークピアスは、アンティークジュエリーの王道です。
日本に限らず世界中で人気があるため、近年は価格の高騰がすさまじいです。
ダイヤモンドのピアスはいつの時代も好まれて作られましたが、時代と共にそのスタイルや素材、デザインは変化していきます。
下記は当店で販売済みの18世紀のダイヤモンドピアス。
重厚な大きさもあるピアスです。
ダイヤモンドの周辺は銀が用いられています。
下記はその少し後年、王政復古時代(1820-1830年頃)のピアスです。
アンティークジュエリーでは、ダイヤモンド周りは白い金属でセットされるのが一般的です。
その方がダイヤモンドの白さを際立たせると考えられていました。
この「白い金属」は18世紀から19世紀後半にかけては、銀でした。
以降、プラチナとホワイトゴールドもダイヤモンドの周りに用いられるようになります。
下記は20世紀初頭に製作されたピアス。
ダイヤモンド周りにはプラチナが用いられています。
アンティーク市場で比較的よく見つけやすいダイヤモンドのピアスは1900年前後に製作されたものが多いです。
フランスで言うところのベルエポック時代、あるいはイギリスで言うところのエドワーディアンの頃に作られたピアスが、数としては多いです。
この時代のダイヤモンドピアスの特徴としては、ダイヤモンドの周囲のみプラチナ(あるいはホワイトゴールド)が用いられ、プラチナ(あるいはホワイトゴールド)とイエローゴールドで2色の地金を用いています。
下記は1910年頃のフランス製のピアスです。
この時代のピアス製作の特徴がよく出ています。
アンティークのダイヤモンドピアスは実に色々なタイプが作られました。
「耳に長く垂れて揺れるタイプのピアス」も「短めで耳にぴったりフィットするタイプのピアス」もあります。
長く垂れるタイプのピアスは特に20世紀初頭のギャルソンヌルックにあわせて作られました。
この時代ドレスもピアスもネックレスも長くなりました。
アールデコ期には、このタイプのドロップタイプのピアスが多く作られます。
1920-1930年以降は、下記のように全体がホワイトゴールドあるいはプラチナで製作されたピアスも好まれるようになります。
デザインも色々です。
下記のようなお花の形をしたダイヤモンドピアスも、アンティークピアスの定番のデザインです。
ピアスはつけ外しが頻繁に生じ、顔に非常に近いところに着けるジュエリーですから、ジュエリーの中でも最もクオリティーが求められるアイテムです。
アンティークのダイヤモンドピアスは概して、作りがとても良いです。
現代のジュエリー製作とは異なり、当時は地金から作りこんでいきますから、バネや留め具部分も現在のピアスにはない堅牢さを持ちます。
鋳型で作ったものではないので、例えば古くなったバネだけを変えるなど部分的な修理がしやすいことが多いです。
「色々なアンティークジュエリーを集めてきましたが、もっとも出番が多く、アンティークジュエリーの中でもっとも現代の遊べるのはピアス」とおっしゃって頂く方が多いです。
アンティークジュエリーの中でもピアス、特に最も定番のダイヤモンドピアスは複数デザイン揃えていただくと必ず重宝していただけます。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。