大粒のペルピニャンガーネットアンティークピアス
いつもご紹介する度に大きな反響を頂くペルピニャンガーネットのアンティークジュエリー。
ペルピニャンガーネットはフランス南西部の町ペルピニャンで採掘された、非常に明度の高いガーネット。
地方産業的にその多くがかの地でジュエリーにされました。
石の美しさを活かし、ほぼどのペルピニャンガーネットのジュエリーも同様のスタイルで製作されました。
デザイン的には凝ったものは少なく、ペルピニャンガーネットのジュエリーの大部分はブローチです。
指輪やピアスはこれまであわせても片手で数えるほどしか扱えていなかったのですが、久しぶりにペルピニャンガーネットのピアスを入荷しました!
しかも大粒で直径が1.1センチもあります。
内部の結晶までが見える神秘的な艶やかな赤色のペルピニャンガーネット
色も素晴らしいです!
明るい真赤でボヘミアンガーネットとは異なる明るい色です。
ペルピニャンガーネットは少し紫を帯びた赤やピンクを帯びた赤もありますが、王道を行く真っ赤な色です。
石の内部から炎のように発する奥深さがあり、明度が高いために肉眼でも石の奥の方に天然石ならではの独特の結晶を見ることができます。
石の裏側はクローズドセッティング。
ペルピニャンガーネットは必ずといってよいほどイエローゴールドでクローズドセッティングされますが、このピアスも同様です。
台座の側面に線模様の金彫りが入っています。
こうしたセッティングやデザインの特徴からも、当時ペルピニャンで作られたガーネットジュエリーであることが如実に分かります。
留め具は凸になった部分を押すことで開閉します。
この時代に時々見られるタイプの留め具で、留め具の穴は貫通していないので、留め具は針をスライドせず先に留まります。
1900年頃のフランス製。
18カラットゴールド。
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イギリスのでもフランスでもアンティークジュエリーでもに使われているガーネットの大半がボヘミア産。
ボヘミアンガーネットはちょっと黒っぽい赤色をしており、アンティークガーネットと言うとそのイメージを強くお持ちの方も多いのはないでしょか?
しかしペルピニャンガーネットの用いられたアンティークジュエリーを見れば、そのイメージは払拭されるはずです。
ペルピニャンガーネットとは、フランス南西部ペルピニャン地方で産出されていた希少な美しいガーネットのことです。
カタランの文化歴史を象徴する宝石で、その歴史は1750年に遡ります。
ペルピニャンガーネットが採掘されたのは、18世紀半ばから1920年代にかけてです。
鉱山からガーネットが採掘されることはもうありません。
ペルピニャンガーネットは、深いピンクがかった赤ワイン色をしており、同じサイズのルビー以上の価値があると言われるずば抜けた宝石です。
昔から数は少なく、フランスアンティークジュエリーにしか(しかもそのほんのごく一部)存在しません。
フランス現地でもやはりアンティークでしか手に入らないペルピニャンガーネットは、まさに幻の石です。
まさにフランスのアンティークジュエリーに限定された美しいアンティークガーネットです。
下記は当店で数年前に販売済みのペルピニャンガーネットのピアスですが、いまだに多くお問い合わせを頂きます。
ペルピニャンガーネットのセッティングは、この地方独自のもので、「ペルピニャンセッティング」と呼んだりします。
石の下をゴールドで閉じます。
ガーネットそのもののカッティングも独特で、石が閉じられているので見にくいですが下は平らで、上にたくさんのファセットをつけています。
パピヨンと呼ばれるヴェルメイユの破片をガーネットとゴールドの間にいれて、美しい反射を起こすこともあります。
ペルピニャンガーネットは、真っ赤のものから、ピンク帯びた赤、ワイン色がかった赤と複数の色があります。
いずれの色もボヘミアンガーネットよりずっと明るい色調の赤が特徴的です。
下記のリングでは、真っ赤なペルピニャンガーネットとピンクを帯びたガーネットの両方が用いられていますが、どちらもボヘミアンがーネットにはない明るい色調です。
ペルピニャンガーネットが生まれたペルピニャンという街はフランス南西部の都市です。
ペルピニャンの歴史は極めて古く、ローマ時代から人が定住していたといわれています。
中世になってペルピニャンの街の建設が始まり、1276年から1344年までは、マヨルカ王国の王国の首都として栄えます。
時代の中でマヨルカ王国に組み込まれたりバルセロナ伯領となったり、過酷な歴史を生きつつも、いつの時代もペルピニャンは複数の文化が入り乱れる工芸品の中心地でした。
ジュエリーもパリを中心としたジュエリーとはまた異なる味わいのジュエリーが作られました。
一つにはこの地域は鉱物的に非常に豊かな地域であったからです。
古くは銀、ゴールド(共に閉山しています)、そして宝石ではガーネットが産出され、この地域においてジュエリーは一大産業でした。
そしてその主役がガーネットでした。
ペルピニャンガーネットの一部はスペインに運ばれかの地でジュエリーにされたものもありました。
これはやはりスペイン国境の約20キロに位置する地理的要因も大きかったことでしょう。
「ペルピニャンガーネット」と言う呼称は産地による呼称であり、いわゆる鉱物名ではありません。
産地を取って「カシミールサファイヤ」と呼ぶのと同じロジックです。
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