リボンの形をしたデザイン指輪
フランス語でNoeud(結び目、リボン)と呼ばれている、1940年代のリボンの形をしたダイヤモンドリングです。
Noeud(ヌー)は、タンク、カクテルリング、ポンと並び1940年代に作られた特徴的な指輪デザインです。
結び目の部分、白い部分はすべて当時流行していたプラチナでできています。
プラチナの台座には星型の模様が彫られていて、7つのダイヤはさながら宇宙に散りばめられた星のよう。
ダイヤもとても良質なダイヤを使用。
特に真ん中の一番大きなダイヤは0.1カラットほどで、透明感もよく遠めにもプラチナの上でキラキラしています。
荘厳さとボリューム感が決め手のフォーティーズリング
全体はイエローゴールドで、総重量はなんと8.4グラム。
通常の指輪はだいたい2グラム前後、重くて3グラム台ですので、いかに40年代の指輪がボリュームたっぷりでできているか分かるでしょう。
リボンのイエローゴールドの部分は、切り込みが入っており、これだけボリュームがあるのに重たい感じになっていません。
ボリューム感あるイエローゴールドと、その頂上につけられた小宇宙のような台座が、大胆でユニーク。
指輪サイズは14号(有料でサイズ直し可)。
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リボンの前身である「結び(ボウ)」のモチーフのジュエリーはなんと中世の末にまで遡ることができます。
17世紀頃まで、こうした結び目のジュエリーが、シルクなどの布で作れれていました。
フランス18世紀、リボン(蝶結び)は非常に人気のあるモチーフでした。
その後、特にイギリスで宝石やエナメルで作られたリボンモチーフのジュエリーが作られていきます。
現存する有名なアンティークジュエリーに、下記のフランス皇帝ナポレオン3世の妻、ウージェニー皇后(Empress Eugenie)のために作られた141カラットのダイヤモンドをあしらったボウブローチがあります。
この歴史的なジュエリーは1855年、パリの宝石職人Francois Kramer氏によって製作されました。
当初、ベルト用のバックルとしてデザインされたジュエリーを、ウージェニー皇后が宝石職人に命じてストマッカー(胸当て)に作り直させ、その後、1864年にさらにダイヤモンドで作られた房2本とペンダント5つが追加され、皇后のお気に入りの1品となったと言われています。
その後1900年前後のベルエポック時代にエレガントな蝶結びの美しいボウジュエリーが作られました。
下記は19世紀後期のイギリス製のブローチ。
杖(つえ)とリボン(ボウ)がモチーフです。
1920年代にはそうした貴族的なベルエポックのリボンジュエリーがより直線的に様式化したアールデコの特徴が出たリボンジュエリーが作られます。
下記は1920年頃の、アールデコ様式のリボンブローチです。
そして1940年以降、今度はもっとモダンに解釈された少し大柄なリボンジュエリーを見ることができます。
1950年代はクリスチャン・ディオールに代表される、新しい時代の流れを予感させる、女性らしくエレガントなシルエットがファッション界を席捲。
「ライン時代」と表現されるこの時代、リボンモチーフはジュエリーの世界に再び隆盛します。
下記はブシュロン社が1950年代に製作したリボンモチーフのブローチ。
C)sothebys
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