珍しいオールドマインカットダイヤモンドのピアス
アンティークジュエリーの王道でありながら、近年非常に入手が難しいのがアンティークチェーンとダイヤモンドピアス。
そんな中で久しぶりに入荷したピアスです。
ダイヤモンドがオールドマインカット(クッションシェイプ)にされています。
このタイプのダイヤモンドピアスのカッティングはローズカットかオールドヨーロピアンカットが多いです。
オールドマインカットのダイヤモンドピアスでこのデザインのものは、珍しいんです。
オールドマインカットダイヤモンドは、クラウンに厚みがあるので、同じ表面積でも迫力が感じられることが多いです。
透明感のある良質な石で、石の底から湧くような力強さあります。
メイン石の直径は3.5ミリ程で、大きさもあります。
オールドマインカットダイヤモンドは厚みもあるところが嬉しいところ。
メインのダイヤモンドのみならず、上部の小さな脇石までオールドマインカットにされています。
通常、脇石はローズカットダイヤモンドを用いることが多かったので例外的です。
台座はフルールドリス(百合の紋章)
台座の透かしの美しさにも作りの良さがでています。
横から見るとフルールドリス(百合の紋章)になっていることが分かります。
作りがしっかりとした状態も良いです。
全体的に重みがあり、堅牢です。
後ろで針をロックできる仕組みになっており、パチンと音を立ててロックすることができるのも嬉しい限りです。
全体はイエローゴールドでダイヤモンド周りのみホワイトゴールドに切り替わっています。
フランス18金の刻印の他、片側のピアスには工房印が残っています。
加えて留め具の下部にシリアル番号まで刻まれています(1831と彫られています)。
シリアル番号は力のあった工房の作品である証でやはり入っていると嬉しいものです。
1900年前後のフランス製。
動画も撮影しています。
オールドマインカット(クッションシェイプ)ダイヤモンド アンティークピアス
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アンティークダイヤモンドには、現代のブリリアンカットとは異なるアンティークジュエリー特有のダイヤモンドのカッティングがいくつか見られます。
その中の一つがクッションシェイプカット(クッションカット)です。
なぜ「クッション」と言うかというと、まるでクッションのような形だからです。
円形とスクエアの混ざったような形のダイヤモンドカットです。
オールドマインカットより後年に出てくるオールドヨーロピアンカットとの違いはアウトラインが角ばっていて四角帯びていること。
オールドヨーロピアンカットはシンメトリーですが、オールドマインカットは完全なシンメトリーではありません。
またオールドマインカット方がオールドヨーロピアンカットに比べても更に、クラウンに厚みがあり、キューレットが長いです。
ともにテーブル面は小さいです。
オールドマインカットもオールドヨーロピアンカットも真ん中は、まるで穴が開いているように見えると思いますが、これはキューレットの先端をカットしているからです。
まるで「座布団」のような形で、長いアンティークの歴史の中でも限られた時代にしか見えない希少なカッティングです。
クッションシェイプのダイヤモンドには質で厚みのある石が使われたことが多く、美しいダイヤモンドジュエリーが多いです。
オールドマインカットの次に出てくるオールドヨーロピアンカットに関しては、オールドヨーロピアンカットダイヤモンドとはをご参照ください。
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