スターバーストとお花がモチーフのピアス
ローズカットダイヤモンドとゴールドの透かしが美しい、フランスアンティークジュエリーの王道を行くピアス。
こうした小ぶりのダイヤモンドピアスは1900年前後のフランスでよく作られた定番のアンティークジュエリーです。
以前は頻繁にアンティーク市場で見つけることができたのですが、最近は見つけたとしても「えっ」と思うようなお値段がついていることも多く入手が難しくなってきています。
小ぶりで耳にぴったりフィットします。
垂れるタイプのピアスでないところが、場所を選ばず使えて便利です。
ダイヤモンドは直径2.5ミリ程。
透明できれいな代位やモンドが扁平なローズカットにされて、台座に深く埋め込まれるようにセットされています。
台座はメイン石がスターバースト、上部の脇石の台座がお花の形になっています。
全体はイエローゴールドでメイン石の周りの地金のみプラチナになっています。
深く埋め込まれたダイヤモンドと細やかな細工が施されたプラチナの台座が一体化して、ダイヤモンドの大きさ以上に華やぎが出ています。
台座の透かしはフルールドリスになっています
レースのような透かしは、フルールドリスの形になっています。
お花とスターバーストとフルールドリスが小さな面積の中で展開し、ぎゅっと凝縮したような愛らしさがあります。
針やピアスシステムは現代のこのようなサイズ感のピアスよりずっと堅牢でしっかりしています。
1910年頃のフランス製。
18カラットゴールド。
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星(スター エトワール)は、ジュエリーのモチーフとして古くから好まれた題材です。
特にイギリスのヴィクトリア時代に星やスターバーストをモチーフにしたジュエリーが、多く作られました。
天然真珠のスターバーストのペンダント、星型のダイヤモンドブローチ等々です。
フランスでも同時期に星をモチーフにしたジュエリーが作られました。
下記は当店で発売済みのイギリス、レイトヴィクトリアンの星型のペンダント。
20世紀初頭にも、非常に洗練された星(エトワール)のジュエリーが好んで作られました。
この時代に星をモチーフにしたジュエリーが好まれて作られたのは、1910年に地球に接近したハレー彗星が影響しています。
当時、ハレー彗星はヨーロッパで大きな話題になりました。
20世紀初頭は、さまざまな都市生活の基礎ができて、「新しいもの、未知のもの」への好奇心が非常に強かった、特異な時代です。
飛行もこの頃はじまったために、宇宙に対する好奇心も旺盛でした。
下記はアールデコのボンブリング。
アールデコのジュエリーにも星をモチーフにした楽しげで独創的なジュエリーを見つけることができます。
現在のジュエリーでは、星のモチーフというともっとロマンティックな女性らしいイメージのジュエリーが多いですが、この時代の星のジュエリーは「未知への憧れ」「宇宙に対する好奇心」を表現したかっこいいジュエリーが多いです。
この時代の「星のジュエリー」には、果てしなく拡がる空、宇宙への希望など、人類の純粋な好奇心を感じます。
ダイヤモンドなどの貴重な宝石を贅沢にセットした星型(スターバスト)のジュエリーも作られます。
下記は1930年頃に製作された絢爛豪華なダイヤモンドペンダントです。
このようなアンティークジュエリーの星やスターバーストのモチーフは後に1950-1960年代に入って再び脚光を浴びます。
デザイナーたちは再び、「宇宙」にそのデザインのインスピレーションを求め、「Space Age(宇宙の時代)」と呼ばれるデザイン運動が起こります。
1950-1960年代も世界で宇宙開発が進んだ時代です。
こうして歴史を振り返ってみますと、宇宙に関する関心が高まるとそれがファッションの世界にも影響を及ぼしたのが分かります。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。