重量が非常にあるロングチェーン
ずっしりとした重みが心地よく高級感のあるロングチェーン。
アンティークジュエリーの価格とゴールドの価格が暴騰している中、通常でしたら最近は避けるタイプの仕入れなのですが、こちらのチェーンはだいぶ前に商談がまとまっていたのが幸いしました。
今でしたら仕入れることができなかったです。
長さが75センチで堅牢な留め具もついていますので、2重にしていただくことができます。
重さは驚愕の22.8グラム。
150センチ程のロングチェーンと同程度の重さがありますから、いかに贅沢な作りかお分かりいただけるでしょう。
重さがありますのでストンときれいに垂れます。
厚みのあるセーターやジャケットの上からもざっくり着けて、アウターに負けない存在感です。
またモチーフに厚みもあり、堅牢さの意味でも、と毎日のコーディネートの仕上げにざっくり羽織れる一生もののチェーンです。
フィリグリー細工とお花の模様
モチーフは丸みを帯びた三角形のような形をしており、それが2つ向かい合うように編まれています。
間はジャズロン編みできれいにしなるように作られています。
モチーフの内側にはフィリグリー細工。
フィリグリー細工の両面には、ミルグレインが施されています。
その内側にはお花が描かれています。
4枚の花弁とつぼみのような、丸みを帯びた愛らしいお花の模様です。
フィリグリー細工の内側は「葉」が描かれることが多いので、珍しいです。
チェーンがごついほど重さと厚みがあるのでともすればごつくなりすぎてしまいそうなところ、お花という愛らしいモチーフが程よく可愛らしさを添えてくれています。
チェーンの長さは75センチ。
よく見るフィリグリーのチェーンより少し前に作られたものだと思います。
19世紀後期のフランス製。
18カラットゴールド。
動画も撮影しています。
ゴールドフィリグリーロングチェーン(ソートワール)
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アンティークジュエリーの中でもいつもとても問い合わせを多くアイテムにロングチェーンネックレスがあります。
このような特に150センチを超えてくるようなロングネックレスは、フランス語ではよくソートワール(sautoir)と呼ばれます。
時代や様式によりあらゆるデザインで作られたソートワール。
南仏プロヴァンスでは、ソートワールの「連の多さ」は社会的ステータスを表すと考えられていました。
そしてチェーンに十字架やメダル(メダイヨン)、時には時計を通したのです。
時計を通すときはあらかじめ胸の辺りにそれ用の小さなポケットも作られました。
下記は1900年頃の絵葉書で描かれた「アルルの女性たち」。
当時のソートワールの装いが分かる一枚です。
アンティークソートワールは金銀やプラチナで作られ、豪華なものにはダイヤモンドや真珠、オパールなどが挟まれたものもあります。
下記は当店で販売済みの19世紀後期のソートワールですが、間にオパールが挟まれています。
シェルシュミディでもこれまで金細工が秀逸な王政復古の時代のソートワール、1880-1990年頃のゴールドのフィリグリーのソートワール、1920年代のアールデコロングネックレスなど様々なロングチェーンをご紹介してきましたが、いつも出すたびにすぐに売り切れてしまいます。
現代の装いにも1重でロングで使ったり、2重、3重にしたり使い勝手がよく、しかもエレガントなジュエリーであるからでしょう。
下記は王政復古時代のソートワールで、留め具部分の手をモチーフにした金細工はセンチメンタルジュエリーでもあります。
下記はフィリグリー金細工のゴールドチェーンです。
またソートワールはゴールド製のものが多いですが、銀製でも下記のように秀逸な素晴らしい作りのアンティークソートワールがあります。
このように凝った留めに具メッセージが込められたものも存在します。
珍しい素材では象牙(アイボリー)のソートワールも過去に数点扱いました。
いつも需要が供給に対して逼迫しているアンティークジュエリーでもっとご紹介したいのですが、ソートワールは相続の時に半分にされてしまったりとオリジナルの長さを保っているものが年々少なくなってきています。
例えば2人娘がいた場合に長いネックレスを半分にして、ブレスレットにしてしまうというようにです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。