合計17石もの大粒のピンクトルマリン
見たときに思わず叫んだ、シンプルかつ完璧なネックレス。
ピンクの石は全てトルマリンです。
ピンクトルマリンはそれぞれ、直径約7ミリ程と大粒です。
宝石の美しさを活かして、石を台座で覆わずに石の中心に穴を開けてゴールドの線を通しています。
石の芯にゴールドワイヤーが通る細い穴を開けるのですから、高度な技術が必要です。
通常のセッティングのように爪や台座などの遮りがないため、そのピンク色の美しいピンクトルマリンを全方位から堪能することができます。
トルマリンは全部で17石、なんともラグジュアリーなジュエリーです。
珠玉のアールデコジュエリー
デザイン的にも技術的にも典型的なアールデコのジュエリーです。
アールデコらしい縦ラインが強調された美しいデザインで、ゴールドの円筒状のパーツがこの時代らしいです。
このように色石やパールを突き刺したセッティングは非常に高度ですが、1920-1930年頃のジュエリーによく見られます。
トルマリンの上下の透明石はクリスタルロックで、トルマリンの自然な色の美しさが引き立ちます。
贅沢にトルマインを用いたジュエリーでありながら、すっきりとした直線的なラインが魅力。
このような「シンプルでいて完璧な美しさ」は良質なアールデコジュエリーならでは。
1930年頃のフランス製。
ネックレスの長さは54センチ。
18カラットゴールド。
動画も撮影しています。
ピンクトルマリンネックレス(アールデコ 1930年頃)
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10月の誕生石でもあるトルマリン。
極めてたくさんのカラーバラエティを持っている宝石で、無色、紫、青、緑、黄色、褐色、赤、ピンク、黒のトルマリンが存在します。
トルマリンの色相や色の深さは、ルビーやピンクサファイアの範囲に近いものがあります。
古代エジプトの伝説によると、これほど多様なカラーバラエティを持つのは、トルマリンが地球の中心から太陽まで虹に沿って旅したからと言われています。
古代から、神秘的な力がある宝石とされ、珍重されてきました。
トルマリンは特に愛と友情に強い力を持つパワーストーンとしても知られています。
ピンクトルマリン
アンティークジュエリーでよく見られるトルマリンは特にピンクトルマリンとグリーントルマリンです。
下記は当店扱いのかなり大きさのあるピンクトルマリンのネックレス。
下記も当店で販売済みのピンクトルマリンのリングです。
トルマリンの中で最も人気が高い色の一つが、業界で「ルベライト」として知られている赤色の石です。
ピジョンブラッドと呼ばれる色味のものや、クランベリー色のものが高級とされ、その昔はルビーと間違われることもあったそうです。
グリーントルマリン
グリーントルマリンの多くは、強い多色性を示します。
鮮やかな緑色変種を「クロムトルマリン」、昔から知られる落ち着いた緑色で鉄の成分に起因するものを「グリーントルマリン」と呼んでいます。
最高級のグリーントルマリンは、透明で鮮明で魅力的な青味がかったグリーンの色相を持っています。
下記はクリスティーズで2016年に出展されたグリーントルマリンとダイヤモンドのフラワーブロー(1946年にカルティエ社が製作)。
素晴らしい明度のグリーントルマリンです。
(c)CHRISTIE'S 2018
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