--- アンティーク・エピソード ---アンティークのガラスジュエリー「ムラノガラス」

ガラスは最も古い「宝石」のひとつです。
古くは紀元前3000年前のメソポタミアとコーカサスの遺跡から発見されています。
いわゆる貴石の代役としての役割も、少なくとも紀元前1500年前のエジプト文明の頃には既に確立されていました。
中世、カラーガラスは主に宗教的な目的に用いられました。
例えば聖骨箱や聖書に飾られました。
非宗教的な用途としては、例外的に子供のジュエリー、そして葬儀用のジュエリーにも使われました。

この時代、ヴェネチアのムラノがこうしたカラーガラスのほぼ唯一の産地でした。
アンティークでガラスのことを語る上でよくでてくるのがMURANOガラスという言葉です。
ムラノガラスとは、イタリアのムラノ島で作られたガラスのことです。
1271年、ヴェネツィアでは最初のガラス職人組合が結成され、1291年には技術の流出を防ぐことを目的に、ガラス工房をムラノ島に集める法令が出されました。
こうしてムラノ島では様々なガラス工芸技術が発達して、美しいガラスアクセサリーが作られるのです。
特に15世紀以降には、金箔張り・エナメル装飾技術の革新が行なわれ、ダイアモンドを使ったグラヴュール装飾技術も洗練されていきます。

更に「乳白ガラス」「レース グラス」も生み出されました。
ムラノ島で作られたガラスにはとても美しい作品が多く、イタリアらしい鮮やかな色彩が魅力的です。
日本ではそれほど有名ではありませんが、欧米のアンティーク市場でもとても高く評価されています。

ムラノガラスに変化が起こるのは、18世紀になってからです。
政府の厳格な職人の流出を抑える政策にもかかわらず、ムラノの職人が他の地に流出したからです。
この流出によって、ガラスジュエリーはフランス、そしてボヘミアで発達していきます。

アンティークジュエリーに使われているその他のガラス技法については別途、詳しく記しましたのでご参考ください。

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