ジョージアン ピンクトパーズペンダント(カラーゴールド カンティーユ細工)

ピンクトパーズがクローズドセッティングでない理由 前回の仕入れでは素晴らしいクオリティーのトパーズのジュエリーを数点仕入れることができました。
ピンクトパーズは先日ご紹介したペンダント(販売済み)と、このペンダントの2点のみになります。
イエロートパーズと比べても、ピンクトパーズはやはり数が圧倒的に少ないため希少価値が一層のこと高いです。
そもそもアンティークジュエリーでピンク色の宝石(ピンクトパーズ、ピンクトルマリン、ローズクォーツ等)自体がとても見つけづらいです。
その中でもっとも高価な宝石であるピンクトパーズ。
ジョージアン王朝時代後期(フランスで言うところの王政復古時代 1820-1830年代)には、イギリスでもフランスでもピンクトパーズが人気を博し、金細工と共にセットされましたが、多くの場合クローズドセティングにされています。
これはなぜかと言いますとかつてのアンティークのピンクトパーズでも天然のままで綺麗なピンク色のピンクトパーズが少なかったためです。
そのためにこの時代に作られた多くのピンクトパーズのジュエリーはイエローゴールドのクローズドセッティングにして、裏面に箔を入れてピンク色が濃く映るようにしていました。
一方でこのペンダントで使われているような無加工のままで美しいピンクトパーズは、宝石そのものの美しさを活かしてこの時代でもオープンセッティングにしました。
滴るような透明感と艶、美しくナチュラルなピンク。
ペアシェイプされていて状態も完璧です。
大きさも横幅5.5ミリx縦幅1センチとボリュームがあり、また厚みもしっかりあります。
アンティークジュエリーでも滅多に見つけることができない、ハイクオリティーのピンクトパーズです。 1820-1830年代ならではのカラーゴールドのカンティーユ 金細工に19世紀初頭に特有のカンティーユ細工が見られるところも素晴らしいです。
「ゴールドの刺繍」とも呼ばれたカンティーユは、小さな金の粒を、一粒ごと熱をかけて留めていきます。
アンティークジュエリーで使われた金細工の中でも特に繊細な技法で、ゴールドという素材が今以上に希少であった時代に少ない金で見栄えのある作品を作るために使われました。
フランスでは19世紀初頭の王政復古の時代のジュエリー、イギリスでも同時期のジョージアン王朝時代後期にゴールドは史上もっとも高価で逼迫します。
少ないゴールドで見映えのするゴールドジュエリーを作る必要性と共に発達した金細工技法で、他の時代のジュエリーにはまず見ることがありません。
明るめのイエローゴールドの他に、部分的に少しグリーン帯びたグリーンゴールドの2カラーのゴールドが見られるのもまさにこの時代の金細工の醍醐味です。
1820-1830年頃のイギリス製。
15カラットゴールド。
最上部のチェーン通しのみ、当店でつけ加えています。
注:チェーンは付いていません。

  • 幅:15mm 
    高さ:23mm 
    重量:2.2g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

ジョージアン ピンクトパーズペンダント(カラーゴールド カンティーユ細工)

  • 宝石そのものも素晴らしいですがカッティングも良く、カット面も綺麗です
  • ペンダント全体の大きさが1.5センチx2.3センチ(上部の引き輪を含まず)
  • 天然無加工で素晴らしく美しいナチュラルピンクトパーズ
  • ゴールドの細工は凝っていてそして立体的でもあります
  • ファセットを後ろに持ってきており、厚みがあるピンクトパーズです
  • ジョージアン ピンクトパーズペンダント(カラーゴールド カンティーユ細工)
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ジョージアン ピンクトパーズペンダント(カラーゴールド カンティーユ細工)

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アンティークエピソード

トパーズのアンティークジュエリー(ピンクトパーズ、インペリアルトパーズ)

トパーズは古代の人々にも崇められ、西洋では古くから「美と健康の宝石」と信じられてきました。
しかし「トパーズ」と言う言葉は古くは黄色系の宝石全般を指すことが多く、今日の本来のトパーズのみが「トパーズ」と呼ばれるようになったのは18世紀中ごろになってからです。
(例えば16世紀には、イエローサファイヤがトパーズと呼ばれることもありました。)

トパーズの語源はサンスクリット語の「tapas 火」に由来し、太陽の加護を受けた、気高さを象徴する宝石として、また闇夜への恐怖を吹き飛ばし、悪を退ける力を持つとされ、古くから身を守る護符として用いられてきました。
トパーズを見につけると、周囲に惑わされる事なく、常に冷静に毅然としていられる力が身に着くと信じられてきました。
産出地である紅海の島の周辺が霧深く、島を探すのが困難だったからとされています。

トパーズ(topaz) は硬度8の硬い鉱物系宝石です。
日本名を「黄玉(おうぎょく)」というように、黄色の宝石を代表していますが、フッ素やアルミニウムを含み、様々な色のトパーズが存在します。
自然界で一番多く存在するのは黄色ではなく無色に近いトパーズ、色がほとんどない水色のトパーズです。
続いて黄色、茶色系のトパーズ。
その他、青色、緑色、ピンク等の豊富なカラーバラエティを持ちます。
もっとも希少性が高いのが、イエロートパーズ、ピンクトパーズ、レッドトパーズです。

とりわけコレクターの関心を引くのは「インペリアルトパーズ」と呼ばれる色のトパーズです。
インペリアルトパーズの色を何と表現するかは難しいですが、西欧では「ゴールデンシェリーの色、あるいはマルメロゼリー(花梨ゼリー)の色に黄色もしくはピンク色が透けたような色」と表現されます。
言葉では表現が難しいですが、下記はインペリアルトパーズの一つの典型的な色です。
こうした無加工のナチュラルなインペリアルトパーズは非常に価値があります。


インペリアルトパーズのペンダントトップ

ヨーロッパでトパーズが人気を博したのは18世紀にブラジルの鉱山が見つかってからで、1800年頃からイエロートパーズおよびピンクトパーズが、大流行します。
トパーズは17世紀の末からオープンセッティングにされたものもありますが、多くのアンティークトパーズはクローズドセッティングにされています。
これは、裏面に箔(フォイルバック)を入れて色を調整するのが目的であったことが多く、それは特に複数のトパーズを1つのジュエリーで色あわせする際に有効でした。

ピンクトパーズは自然無加工でも存在しえますが、その多くは無色に近いピンクで、自然のままで綺麗なピンク色のトパーズは非常に少ないです。
そのため色の薄いピンクトパーズはクローズドセッティングで裏面に赤い箔を入れることで色が濃く見えるようにセットされることが多くありました。

下記は当店で扱いのナチュラルピンクトパーズのペンダント。

1820年頃のイギリス製。
イエロートパーズ、ピンクトパーズがジュエリー界を席捲していました。

3カラーゴールドピンクトパーズペンダントトップ

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