ルイ16世時代扇(18世紀アンティーク扇、象牙)

ルイ16世とマリーアントワネットの頃の扇 ルイ16世&マリーアントワネットの時代(18世紀後期)のフランスで作られた扇。
  言うまでもなく、現在保存されている扇の中でも、もっとも古い時代に作られた扇の類に属します。
骨部分が象牙で、扇面はもちろん布。
親骨(左右外側の一番太い骨)全体と骨部分には、銀細工で花模様が施されており、要にはシトリン色をした石が留められています。
骨と骨の間の隙間が18世紀扇のスタイル ルイ16世時代の扇を裏づける特徴のひとつが、骨が細くと骨と骨の間に大きな隙間があいているということが挙げられます。
可憐に描かれた花々とロココ風の装飾が、18世紀の宮廷文化の典型的な図柄。
お花の赤や青い色の部分は、色のついた箔が張られており、扇面上部の金色の草木の曲線模様は、布の上からゴールドを塗ることで描いています。
よく見れば見るほどいかに高級な手の込んだ扇であるか分かると思います。
この時代のこれほど状態の良い扇は珍しく、まさに美術館で貯蔵されているレベルの扇です。 
全開時の幅が49センチ程度。

  • 高さ:280mm 
    重量:50g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

ルイ16世時代扇(18世紀アンティーク扇、象牙)

  • 葉脈のようにほっそりとした骨が優美。軽くてしなやかな象牙ならではの細工です
  • 長さは28センチ、骨部分の最大幅が2.8センチ。細長くい扇がこの時代の特徴
  • 扇裏面は無地。これほどキレイな状態は珍しいです。裏骨の装飾が愛らしいです
  • 骨部分と親骨の模様は、すべて金銀細工でできています
  • 扇面の花壷と草花は、典型的なロココ調。丸い赤や青のキラキラは金属の箔
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アンティークエピソード

アンティーク扇とは

18世紀は、ロココ文化の隆盛とともに華やかなサロン文化が生まれた時代です。
サロン文化を担う上流階級の女性たちは、目を見張る衣装や装身具をまとって、サロンの雰囲気を演出しました。
その装いの仕上げとして最も重要だったのが扇。
扇を手にすることは、当時の上流階級の女性のたしなみでした。
この時代、扇の生産地はフランスが中心でしたがオランダでも良質な扇が作られています。
これはもちろんハプルブルク家とブルボン家の繁栄によるものです。
特に象牙のアンティーク扇は、ヨーロッパではルイ16世の時代に開発されました。
この頃の象牙の扇はこの扇のように、骨が葉脈のようになるまで細く施されているのが特徴です。
これは18世紀にヨーロッパに渡り、話題になった中国の象牙の透かし彫り技術に触発されたものです。
西洋のアンティーク扇のほとんどは、18-20世紀初期にかけて作られたものがほとんどです。
扇の骨格の部分を「骨」と呼ぶのですが、この骨の材質は象牙が圧倒的に多いです。
次いでべっ甲、貝、木、金属、角になります。
ただし貝でできたものは、貝がそれほど強い材質ではないため、カケなどのないキレイに残っているものは、骨が木や金属でできたものに比べても圧倒的に少ないです。
また扇面の素材は紙、羊皮紙、レース、サテンなどでできたものがあります。
扇にはさまざまなタイプが存在します。
大きくは、薄板上の骨をリボンなどでつなげた「ブリゼ(Brise:折れたという意味のフランス語)式」、扇面を折りたたむ「プリッセ式(プリーツ式とも言います。
Plisse:飛騨の付いたという意味のフランス語)」、折りたたみ式で円形に開く「コカルド型(Cocardo)」に分けられます。
また珍しいものとしては、1750年頃、二厘馬車やその車輪型のガブリオレ型扇が流行しました。
このガブリオレ型の扇は、扇面が2枚3枚で構成されたとても珍しい形の扇です。 1860年頃はフランスで最も扇が栄えた時代で、製造過程は以下のような細かい分担作業で行われていました。
ざっくり説明すると以下のような過程に分かれていました。
1:扇面を画家が彩る。
2:研磨師が象牙や骨などを平らにする。
3:骨職人が骨の形を作る。
4:仕上げ職人が骨を磨く。
5:彫師が彫りを施す。
6:金箔師が金箔を施す。
7:台紙で部品をくっつける(ここからが女性の仕事とされていました)。
8:縁を作る。
9:糊付けを行う。
注:骨とは、扇用語で扇のベース部分のことを指します。
扇はサロン文化の中で、時には言葉の代わりに活用されました。
扇ことばはスペイン語が起源であろうとされていて、50通りの操作について描かれた本があります。
例えば右手で顔の前に持つ→「私についてきて」
左手でお顔の前に扇を持つ→「お近づきになりたい」
左耳にあてる→「あなたを追い払いたい」
左手でくるくる回す→「私たちは見られている」
18-19世紀のサロン文化を舞台にした映画などで、扇の出てくるシーンを見たりしてその意味を考えたりするのも面白いと思います。
19世紀フランスで最も有名であった扇職人店がメゾン・キース(Maison Kees)が挙げられます。
1805年に扇職人アーネスト・キース(Ernest Kees)が設立した工房です。
キースは19世紀の初めに11区で扇の初めての製造を開始。
特に石版刷り(リトグラフ)の扇で19世紀の社交界で大変な人気を得ます。
19世紀末の万国博覧会では2つの金メダルを獲得。
1894年にアーネストキースが亡くなったあと、後継者たちは彼の名前を商業上のブランドにします。
後継者たちはメゾンキースを、パリの裕福なエリア、グラン・ブルヴァールに選び、この工房の跡地には現在、フランスの唯一の扇工房、アトリエ・オゲ(Atelier Hoguet)があります。
今日フランスにおいても、扇を製作できる職人、工房は皆無になっています。
しかしただ一人だけ、フランス唯一の扇職人にアンヌ・オゲさんがいます。
オゲ家は19世紀から代々続く扇職人の一家で、アンヌさんの父のエルヴェ・オゲさんが60年代にキース社の跡地を買収して、アトリエ・オゲ(Atelier Hoguet)を設立。
アンヌオゲさんは現在、オペラや映画、オートクチュール、個人コレクター向けのみだけに扇の製作を続けています。
かのソフィアコッポラ監督の「マリーアントワネット」の映画で使われた扇も、アンヌ・オゲさんによるものです。

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