アンティークゴールド金細工バングル(1900年頃 フランス製)

アールヌーボーの金細工の美しいゴールドバングルブレスレット。
この時代の金細工のバングルは時々見かけますが、このように細身で金細工以外の装飾が入っていないタイプのものはとても使いやすいです。
垢抜けて見えるので、現代の日本人の装いにばっちりあいます。

細身ですが中は空洞になっていないことが分かるしっかりとした重みあり。
このバングル2つで1セットだったようで何とまったく同じものが2点ございます(←3/27 1本は完売しました)。
価格は1点ごとの表記です。

バングルの縦幅は4ミリ弱。
バングルの直径は6.8センチ。
留め具のないバングルですが日本女性でしたらほとんどの方がストレスなく手首を通せると思います。
重量は10グラム/1点あたりになります。

多くの方からカットできるかというご質問を頂いております。
工房で確認してきたところ、短くすることは可能。
現状内寸が約20センチ。
そこから何センチをカットするか決めていただけましたら金細工の模様の関係で数ミリの誤差を許容してさえいただけましたら、カットして短くし綺麗な円形にさせて頂きます。

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アンティークゴールド金細工バングル(1900年頃 フランス製)

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アンティークエピソード

アールヌーボー(アールヌーヴォー)のアンティークジュエリー

知られざるアールヌーボーの本質
しなやかな曲線と自然への感性。
日本でも人気の高いアールヌーヴォー様式ですが、その「本質」は意外に知られていません。
アールヌーヴォーは19世紀末(1900年前後)、あらゆる芸術領域を席捲した装飾様式です。
ジュエリーの世界でアールヌーボーは、「貴石をシンメトリーにセッティングした従来のジュエリー作り」から「宝石的価値ではなく色によって選別した石を、美しく彫金されたゴールドにニュアンスカラーのエナメルと共にセットしたジュエリー」への脱皮をもたしました。

アールヌーボーと言うと柔らかな曲線から「ロマンチックな自然主義」と言うイメージが強いことでしょう。
しかしその根底には世紀末ならではの「デカダンス」があります。
溢れんばかりに花をつけた枝や、豊かに広がりうねる長い髪といったアールヌーボーの典型的な図柄の裏には、「自然の残酷さや死」が念頭にありました。

アールヌーボー サイン入りリング J Guerin(1902年)

アールヌーボーのジュエラーとパリ万博(1900) 
ジュエリー界でもっとも早く「アールヌーボー」の言葉を使い出したのは、ルネ・ラリック(Rene Lalique)。
下記は1902年にイギリスで発行された「Magazine of Art」に掲載されたルネラリックのジュエリーデッサンです。
女性の顔と睡蓮が描かれたペンダントのデッサンですが、この頃はまだルネラリックはロンドンでは広くは知られていませんでした。

アールヌーボールネラリック

1900年のパリ万博では、ルネ・ラリック、メゾン・ヴェヴェール(Maison Vever/ヴェヴェール工房)、ルシアン・ガリヤール(Lucien Gaillard)の3人がジュエリー部門でグランプリを獲得します。

下記は1900年頃に製作された、ルシアン・ガリヤールの青い鳥の髪飾り。
鼈甲とプリカジュールエナメル、目の部分にダイヤモンドが入れられています。
アールヌーボーは東洋の美意識、特に日本の芸術に強い影響を受けましたが、この作品は私たち日本人が見ても、日本的な美しさを感じる作品ですね。

ルシアンガリヤール

この万博では、ジョルジュ・フーケ(Georges Fouquet)とウジェーヌ・フィアートル(Eugene Feuillatre)が金賞を受賞しました。
ジョルジュ・フーケは1898年にランの花をモチーフにしたジュエリーでアールヌーボーの作品を初めて手がけます。
そしてポスターアーティストのアルフォンス・ミュシャと一緒に、いくつものプレートをチェーンでつなげたジュエリーを発表します。
下記は1900年にアルフォンス・ミュシャがデザインした、宝石商ジョルジュ・フーケの店舗です。
ステンドグラスやモザイクタイルの装飾等、ミュシャがポスターの中で描いたアールヌーボーのテーマや曲線が再現されています。
今日、このインテリアショップの内装は、パリのカーナヴァル美術館で見ることが出来ます。

アールヌーボー、ミュシャ

また同年代のジュエラーの中でルネラリックと並び賞賛を浴びていたのが、ベルギーのジュエラーであるフィリップ・ウォルファー(Philippe Wolfers)です。

アールヌーボージュエリーに関して更に詳しい情報は、アールヌーボー(アールヌーヴォー)のアンティークジュエリーの特徴と魅力をご参照ください。

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