ペルピニャンガーネット アンティークブレスレット(1840年頃)

特に古い時代のペルピニャンガーネットです 「ペルピニャンガーネット」は、かつて南フランスのペルピニャン地方で採れた鮮やかな明るい赤色の美しいガーネットです。
近年は人気が出てしまい、認知が高まったことは嬉しい反面、仕入れが非常に困難になってしまいました。
特に粒の揃った石が複数必要になるネックレスやブレスレットは難しいです。
そんな中、懇意にしているディーラーさんからご紹介頂いたのがこちらのブレスレット。
思わず喜びの悲鳴をあげました!
色が格別良いです。
ペルピニャンガーネットはそもそもの石がボヘミアンガーネットに比べて明度の高い赤色をしていますが、それに加えてクローズドセッティングで石と台座の上に金箔を入れることで、更に美しい赤色を出しています。
金箔の色は年月とともに微妙に変化をし、特に古い時代のものはこのような紫やピンクの色を帯びた赤色をしていることが多いです。
このブレスレットは、複数の石が特に美しいピンク紫を帯びています。
1840年頃ととても古い時代に遡るペルピニャンガーネットのジュエリーです。 スリムな縦長シルエット ペルピニャンガーネットのブレスレットは、正円のペルピニャンガーネットをつなげたものが多いです。
このように縦長の楕円形と正円のペルピニャンガーネットが交互にセットされたペルピニャンガーネットブレスレットは当店でも初めて仕入れます。
縦長で細身のオーバル(楕円形)です。
ペルピニャンガーネットのアンティークジュエリーはデザインとしてはもワンパターンなものが大半ですので、このようなシルエットのペルピニャンガーネットブレスレットは珍しいです。
18カラットゴールド。
長さは17.5センチ(有料でゴールドチェーンの部分で長さの調整は可能です)。
全体としてよい状態ですが、裏面のゴールドの台座に凹みのあるものがいくつかあります。
動画も撮影しています。
ペルピニャンガーネット アンティークブレスレット(1840年頃)

  • 幅:175mm 
    重量:4.8g
    商品の状態:いくつかの石の台座裏に凹みがあります
  • 販売価格:売り切れました。

ペルピニャンガーネット アンティークブレスレット(1840年頃)

  • 楕円形の石が横6ミリ、縦8.5-9ミリ。正円の石が直径4.5ミリ程です
  • すっきりとした細身のシルエットです
  • 台座側面の棒状の彫りがペルピニャンガーネットのセッティング特有です
  • 石によって紫ピンクを帯びています。形容しがたい良い色です
  • フランス18金の刻印あり
  • ペルピニャンガーネット アンティークブレスレット(1840年頃)
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ペルピニャンガーネット アンティークブレスレット(1840年頃)

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アンティークエピソード

ペルピニャンガーネットとフランス南西部のアンティークジュエリー

イギリスのでもフランスでもアンティークジュエリーでもに使われているガーネットの大半がボヘミア産。
ボヘミアンガーネットはちょっと黒っぽい赤色をしており、アンティークガーネットと言うとそのイメージを強くお持ちの方も多いのはないでしょか?
しかしペルピニャンガーネットの用いられたアンティークジュエリーを見れば、そのイメージは払拭されるはずです。

ペルピニャンガーネットとは、フランス南西部ペルピニャン地方で産出されていた希少な美しいガーネットのことです。
カタランの文化歴史を象徴する宝石で、その歴史は1750年に遡ります。
ペルピニャンガーネットが採掘されたのは、18世紀半ばから1920年代にかけてです。
鉱山からガーネットが採掘されることはもうありません。
ペルピニャンガーネットは、深いピンクがかった赤ワイン色をしており、同じサイズのルビー以上の価値があると言われるずば抜けた宝石です。
昔から数は少なく、フランスアンティークジュエリーにしか(しかもそのほんのごく一部)存在しません。

フランス現地でもやはりアンティークでしか手に入らないペルピニャンガーネットは、まさに幻の石です。
まさにフランスのアンティークジュエリーに限定された美しいアンティークガーネットです。
下記は当店で数年前に販売済みのペルピニャンガーネットのピアスですが、いまだに多くお問い合わせを頂きます。

ペルピニャンガーネットのピアス(アンティーク、ベルエポック)ス

ペルピニャンガーネットのセッティングは、この地方独自のもので、「ペルピニャンセッティング」と呼んだりします。
石の下をゴールドで閉じます。

ペルピニャンガーネットアンティークブレスレット(18金ゴールド)

ガーネットそのもののカッティングも独特で、石が閉じられているので見にくいですが下は平らで、上にたくさんのファセットをつけています。
パピヨンと呼ばれるヴェルメイユの破片をガーネットとゴールドの間にいれて、美しい反射を起こすこともあります。

ペルピニャンガーネットは、真っ赤のものから、ピンク帯びた赤、ワイン色がかった赤と複数の色があります。
いずれの色もボヘミアンガーネットよりずっと明るい色調の赤が特徴的です。
下記のリングでは、真っ赤なペルピニャンガーネットとピンクを帯びたガーネットの両方が用いられていますが、どちらもボヘミアンがーネットにはない明るい色調です。

ペルピニャンガーネットアンティーク指輪(ダブルクローバー 三つ葉 )

ペルピニャンガーネットが生まれたペルピニャンという街はフランス南西部の都市です。
ペルピニャンの歴史は極めて古く、ローマ時代から人が定住していたといわれています。
中世になってペルピニャンの街の建設が始まり、1276年から1344年までは、マヨルカ王国の王国の首都として栄えます。
時代の中でマヨルカ王国に組み込まれたりバルセロナ伯領となったり、過酷な歴史を生きつつも、いつの時代もペルピニャンは複数の文化が入り乱れる工芸品の中心地でした。
ジュエリーもパリを中心としたジュエリーとはまた異なる味わいのジュエリーが作られました。

一つにはこの地域は鉱物的に非常に豊かな地域であったからです。
古くは銀、ゴールド(共に閉山しています)、そして宝石ではガーネットが産出され、この地域においてジュエリーは一大産業でした。
そしてその主役がガーネットでした。
ペルピニャンガーネットの一部はスペインに運ばれかの地でジュエリーにされたものもありました。
これはやはりスペイン国境の約20キロに位置する地理的要因も大きかったことでしょう。

「ペルピニャンガーネット」と言う呼称は産地による呼称であり、いわゆる鉱物名ではありません。
産地を取って「カシミールサファイヤ」と呼ぶのと同じロジックです。

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