数少ないシャルル10世時代のジュエリー
1820-30年代フランス製。
フランス革命&ナポレオン帝政を経て、再び王政にもどった19世紀前半のフランスで作られた、貴族的な嗜好のブレスレットです。
やや茶味が強いとても力強い色のシトリンと、さまざまな色のカルセドニーを埋め込んだ、とても個性的なブレスレット。
この時代ならではの細工や素材選びに注目
なぜこのブレスが19世紀初頭、特にシャルル10世時代に作られたかというと、まずその石の象嵌の仕方が(特にシトリンの留め方)が、それ以降の時代には見られないものだからです。
またゴールドでなくシルバーを使用していることや、銀に彫られた模様とその隙間のなさ、またフランスのバングルにしてはかなり厚めなのに小ぶりであるところも、19世紀後期のものとは一線を画するところです。
19世紀後期のものと比べると、全体的にやや荒削りな感じが残っています。
留具は今でもパチンとズレがなくしまります。
日本ではダイヤとかゴールドなど、現在でも分かりやすい素材を使用したアンティークジュエリに価値が見出されがちですが、真に時代の重みを感じさせるジュエリー、オリジナルで他に得がたい魅力を備えたものはジュエリーは、アンティークの中でもとても少ないもの。
当ショップ一押しのアイテムです!
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アゲートもカルセドニーも同じ、玉髄類(ぎょくずいるい)のグループに属す宝石です。
アゲート(メノウ)について
アゲートは「玉髄類」のグループで縞模様のあるものを指します。
古代から愛用されてきた宝石でアンティークジュエリーの中では特にストーンカメオの素材として有名です。
日本でも古くから宝飾品に使われてきましたが、ドイツ、ブラジル、チェコのボヘミア地方などのもアゲートの産地として知られています。
日本語では瑪瑙(メノウ)とも呼ばれます。
日本語の瑪瑙という名前は、石の概観が馬の脳に似ていることからつけられたそうです。
一方英語のAgate(フランス語でもAgate)は、イタリアのシチリア島の同名の川でこの石がとられていたことに由来するそうです。
水晶と同様、「石英」と呼ばれる鉱物の一種です。
微小な水晶の結晶体であるアゲートは、水晶と違って半透明です。
アゲートのピクチャードストーン
アンティークジュエリーでは、天然のアゲートの結晶を活かしたジュエリーを見ることがあります。
結晶が風景のようにも見えることから別名「ピクチャードストーン(ピクチャーストーン)」とも言われます。
風景や植物のように見える結晶を活かしたジュエリーです。
下記は当店で過去に販売しましたモスアゲートの18世紀のピクチャードストーンの指輪。
下記もやはりアゲートの結晶を活かしたペンダントです。
カルセドニー
鉱物的にはアゲートと同じですが、
縞模様のあるもの:アゲート
縞模様のない均一の色のもの:カルセドニー
としています。
下記は当店扱いのグリーンカルセドニーが用いられたロケットペンダントです。
色のバラエティも豊富でブルー、ホワイト、グリーン、ブラックなどが存在します。
カーネリアンとは
カーネリアンという呼称を聞かれたことのある方も多いでしょう。
カーネリアン(carnelian)はカルセドニーの一種です。
カーネリアンの中で赤色や橙色をしており、網目模様がないものを指します。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。