銀製アンティーク煙草ケース(シガレットケース、アールデコ)

どっしりとした重量感の銀ケース手にするだけでずっしり重さが伝わってくる、重量感ある銀製のシガレットケース。
通常のこうしたシガレットケースの2.5倍ほどの重さがあり、それだけたっぷりと銀が使用されています。
全体が銀塊でできており、内側には銀の上に金塗り(=ヴェルメイユ)を施しているので、錆びなども出ずとてもきれいかつ高級感があります。
クールな高級感が、アールデコ期の小物の魅力1920年代、アールデコ期の最中に作られた小物は、華美な装飾を抑えたクールなデザインで、男女問わず使えるところが魅力的です。
直線的なデザインのため一見とてもシンプルに見えますが、実は細部がとても手が込んでいます。
例えばこのシガレットケースの外観の縞模様は、一線ずつシルバーを手で彫っています。
また内側のヴェルメイユも、大変手間とお金がかかる作業であることは言うまでもありません。
シンプルで美しいアンティークこそ、プラスアルファの手間がかけられているものなのです。
内部にフランスの銀の刻印に加えて、こうした小物には珍しく、工房印までも押されています。
オシャレな男性、あるいは女性のビジネスシーンにぴったりかと思います。
注:もともと内部に煙草をおさえる「布製の紐」がついていたはずですが、それは残っていません。

  • 幅:105/83mm 
    重量:129g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

銀製アンティーク煙草ケース(シガレットケース、アールデコ)

  • クールな嫌味のないアンティークなので、ビジネスシーンにも向いています
  • 外側は磨くほどピカピカになりますが、これくらいがちょうどよい渋さかと思います
  • 開いたときにぱっと華やかさが挿すところが、粋です
  • 現在もよく見る縞模様ですが、手彫りだからこそ、こうした高級感を生むのです
  • 留め具の状態もよく、現在でもパチンと音をたてて留めることができます
  • 銀製アンティーク煙草ケース(シガレットケース、アールデコ)
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アンティークエピソード

銀製のアンティークジュエリー お手入れ方法と刻印について

銀は金、銅についで発見された金属で、色調の美しさや加工のしやすさ(柔らかいので)から、古代からジュエリーに使われてきた金属です。
銀製品は紀元前のメソポタミアやエジプト文明の頃に既に作られはじめ、当時から富と権力の象徴でした。

銀は銀の保有率によって以下のようにカテゴライズされます。
1)純銀(スターリングシルバー):銀の保有率が92.5%以上のもの
2)銀:銀の保有率が80%以上のもの

3)シルバープレート:銀メッキ

銀をジュエリーに使う場合に優れている点は、白さがあり可視光線の反射率があらゆる金属の中で最も優れていることです。
18-19世紀のアンティークジュエリーは、銀(シルバー)を地金に使ったものも多いです。
下記は当店扱いの18世紀のダイヤモンドのブローチです。
全体に銀が用いられています。

ジャルディネッティブローチ(リトルガーデン 18世紀 1750-1780)

この頃はダイヤモンドはゴールドではなく(もちろんプラチナはまだありません)、銀にセッティングされることが主流でした。
その銀のセッティングは、20世紀のセッティングと比べるとボリュームがあるものが多いです。
銀の柔らかさゆえにセットする宝石(例えばダイヤモンド)の全周、そして下にたっぷり銀を入れ込であるものが多いです。

下記は上記よりは後年になる19世紀のダイヤモンドのバタフライブローチです。
ダイヤモンドのセッティングにやはり銀が用いられています。

アンティークローズカットダイヤモンドペンダント兼ブローチ(蝶)

銀はヨーロッパでも採れましたが、大半はやはり輸入品を使っていてメキシコ、ペルー、チリ、ボルヴィアが主たる産地でした。

銀のホールマーク(刻印)
他の金属に比べても銀製品は、14世紀初頭に既にイギリスで銀製品の品質を示すホールマークが刻印されるようになるなど、早い発展を見せています。
貴金属の品質を保証する銀刻印は、時代や国にによって異なりますがいちばん有名なのがイギリスのホールマークです。
年代、生産地、ときには作者まで分かってしまいます。

「925」等の数字の入ったものを見るかもしれません。
これは銀の含有率をあらわし、92.5%が銀でできているという意味です。
92.5%の純度というのはアンティークシルバーとしては非常に高い水準で、92.5%以上の純度を持つアンティークシルバーは純銀(スターリングシルバー)と言われ、他の銀製品と区別されていました。

フランスのアンティークジュエリーの場合、銀の純度はこのような「数字」で表されません。
銀製であることを示すフランスのホールマーク(大半の場合は「猪の頭」)が入れられています。

銀は元々柔らかい性質を持つ金属であるため、ジュエリーにするためには、銅などの他の金属を混ぜて強度を持たせる必要がありました。
ジュエリーの場合、80%以上と純度の高いものが多いです。

銀製のアンティークジュエリーの手入れ
黒ずみは銀の純度が低いほどでやすいです。
銀食器のイメージが強いようで「アンティークの銀のジュエリーは黒ずみすいですか?」と聞かれるお客様が多いですが、ジュエリーに使われている銀の純度でしたら日常的な使用ではほとんど錆びはつかないです。

カトラリーなどは加工の観点からもっと純度の低い銀で作られているものが多く、こうしたものは黒ずみがでやすいです。

またこれは銀だけではなく金などの他の金属にもいえることですが、加工によって硬化した純銀は、時を経るにつ入れて軟化する特性があります。
純銀を昔からいろんな金属と割って合金にしてきたのは、こうした軟化の進行と変色を最小限に抑えるためです。
銀は、金やパラジウムで割ったり、変色防止手段としてロジウムメッキが施されることが多いです。

銀の使われたアンティークジュエリーで万が一、黒ずみが出てきた場合は以下のようなお手入れ方法が有効です。
シェルシュミディで一番よく使うのはシルバークロスです。
一番負担がありませんしこれだけでかなり落ちます。
あとは漬けおきタイプのシルバークリーンなどもありますが、銀の黒ずみを取る製品は基本的には全て研磨することで汚れを落としています。
特につけおきタイプのものは、頻繁なご使用はお控え頂くことをお薦めいたします。

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