ジュエリーのようなアンティークの櫛
20世紀初頭のシニョン用の櫛。
モチーフの部分は雪の結晶をイメージしており、そのすべてがマルカジットで覆われています。
ひとつのマルカジットも欠けていないのが、奇跡的。
そして、この星の結晶の内側の小さいも星は、なんと手で回転するようにできています。
櫛部分はべっ甲です。
当時の宝飾店のオリジナルケース付き
アンティークの小物やジュエリーのケースは、それだけでもとても高い価値が認められていて、箱だけコレクションしている人もいるほどです。
このオリジナルケースには、サントノレ通り(高級ブティック通り)Baudoinという、宝飾店の名前が入れられています。.
まさにジュエリーのような素晴らしいアンティークの櫛で、ご存知の方も多いと思いますが、こうしたレベルのアンティークの櫛は滅多にでてきません。
ぜひコレクターの方に。
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ベッコウとはタイマイ(ウミガメの一種)の背と腹の甲を構成する最外層の角質からなる鱗板を剥がして得られる工芸品の素材です。
英語ではTortoise shell。
アンティークジュエリーではローマ時代から、珍重されてきた素材です。
日本でも古くから櫛、かんざし、帯留めにされましたが、西洋でもブレスレットやペンダントなどジュエリーの他、髪留めや扇の柄、小物類に使用されました。
熱を加えることで、形を変化させることの出来るべっ甲はジュエリーの素材として優れていたのです。
下記の19世紀の扇では、骨組みのところに白べっ甲」と呼ばれる透明なべっ甲を使用されています。
下記は当店で販売済みのべっこう製のアンティークシガレットケースです。
べっ甲のみで作られたケースは、珍しいです。
漢方薬などでもベッコウという言葉がでてきますが、これはタイマイではなくてスッポンの甲羅であり、違うものです。
日本人にとても馴染みの深い鼈甲ですが、原料であるタイマイはワシントン条約により1992年に既に輸入を禁じられています。
近く幻の素材となるひとつでしょう。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。