--- アンティーク・エピソード ---ロシアのアンティークジュエリー

アンティークジュエリーの中で特に玄人受けする、私たちディーラーにとっても魔力があるのは「ロシアのアンティークジュエリー」です。
特にロシア革命前、ロマノフ王朝時代のロシアのアンティークジュエリーは垂涎ものです。

ロシアと言えばファベルジェを思い浮かべる方が多いことでしょう。
下記は現在、V&A美術館に所蔵されているファベルジェのシガレットケースです。
ファベルジェのコレクションで名高いロンドンのWartskiからV&A美術館に寄贈されたもの。

ファベルジェ
c Victoria and Albert Museum, London

ファベルジェのジュエリーは非常に稀でもありますが、ヨーロッパ特にロンドンで流通することはとても僅かですがあります。
私も一度、この手のジュエリーで美術館にもコネクションのあるディーラーさんから拝見したことがありますが残念ながらはっきりとした修理の跡があり、真偽に関しては確かなジュエリーではありましたが断念した経験があります。

何人かのトップディーラーさんが集まって、「これはファベルジェのイースターエッグかどうか」と談義していたのにも遭遇したことがあります。
結局それは同時代のロシアの普通のイースターエッグだったのですが、この時代のロシアのイースターエッグはファベルジェには適わないものの相当な価値があります。

ロシアのアンティークジュエリーには、ヨーロッパのジュエリーとはひと味違う個性があります。
一部の特権階級の特権がより強かったロシアでは、西ヨーロッパ以上に贅沢な素材の使い方がされていることも多いです。
ロシアならではの宝石としては、サイペリアンアメジトとデマントイドガーネットが挙げられます。
またロシアのジュエリーではプラチナの登用も早めです。
これは当時、ロシアが世界で唯一のプラチナの産地であったことともちろん関係しています。

ロマノフ王朝崩壊後は優秀なジュエラーはアメリカやヨーロッパに亡命してしまいますので、その魅力は大きく損なわれることになります。
ロシアのアンティークジュエリーを購入する際は、それがロシア革命前に作られたものなのか、後に作られたものかが大きなポイントになります。

製作された年を確認するのは、例えばフランスのアンティークジュエリーではかなり難しいですが、ロシアのジュエリーに関してはよく分かる事例が多いです。
ロシアのホールマークは、歴史上もっとも完成度の高いシステムの一つであったと言われています。
ロシアで刻印制度がはじまったのは1613年と英仏と比べてもかなり早いです。
ピョートル大帝により1700年までにロシア帝国中に広がっていきます。

ロシアの刻印は、まず「地金の種類、純度」 「製作年代」「場所」「製造者のイニシャル」が打刻されるのが普通です。

ロシア革命前(1917年以前)は金の純度を表す数字が100分率です。
下記は当店で販売済みの「ロシアのアンティークジュエリー 蛇のゴールドバングル」。

ロシアンアンティークジュエリー 蛇のゴールドバングル

56が14カラットゴールドを指しています。
DGが工房のイニシャルです。
下記はかのファベルジェの工房印になります。
キリル文字で書かれています。

ファベルジェ

下記はやはり当店で販売済みのロシア製、銀製チェーンの刻印。
84という数字は、帝政ロシアにおける銀の純度を示しています。
84ズロトニキ(87.5%の意味)です。
左側を向いた「ココシニク(伝統的な頭に巻く女性用装飾)」をかぶった女性の刻印は1917年まで用いられました。
HKは工房印です。

ロシア製 アンティーク銀製チェーン(モスクワ 1899-1908)

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シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。

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