ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)

ルイ16世様式より古い、ロココ様式の小物入れ フランス革命(1789年)より前のルイ15世(1715-1774年)時代の小物です。
ここまで古い時代に遡るジュエリーはヨーロッパの市場で見つけることはまずございません。
実際このケースは、今も昔からの生活様式をなるべく維持しながら生活するコミューンに属したディーラーさんから入手しています。
日本でロココといいますと、ルイ16世とマリーアントワネットを思い浮かべるかもしれません。
しかしブルボン王朝が絶世を誇っていたのは、ルイ14世時代(バロック様式)、ルイ15世時代(ロココ様式)です。
「ロココ」とはつる草や貝殻をあしらったロカイユ模様から発した言葉です。
ルイ14世時代に隆盛していたバロック様式より、もっと自由で軽妙で、私たちが今見ても「かわいさ」を感じる女性的な装飾様式です。
このケースにはその特徴がよく出ていて「花と鳥」がふんわりと繊細優美なラインで描かれています。
そこにはバロック様式のような壮厳さは見えません。 ポンポンと呼ばれる合金でできています こうした小物の多くは銀の上にゴールドを塗ったヴェルメイユであることが多いのですが、このケースはポンポンでできているところもすばらしいです。
「ポンポン」はフランスで昔用いられた合金です。
ヴェルメイユがその上辺だけがゴールドを塗っているのに対して、カラットは低いですが全体にゴールドを3分の1ほど混ぜて作っています。
正確なレシピは工房の秘密だったようで、その工程の全貌は判明していませんがヴェルメイユ(シルバーギルド)などに比べても非常に手間がかかったそうです。
表面だけがゴールドノヴェルメイユですと長い年月を経ると、徐々に銀の色に近くなっていくことが多いですが、このケースは実際内側も非常にきれいな金の色を保っています。
裏面にこすったような傷がいくつかありますがその内側も少しピンクっぽいですがやはりゴールドの色が見えます。
大きさと深さがありますので、いろいろと大事な小物を入れておくのに重宝していただけることでしょう。

  • 高さ:58mm 
    重量:109g
    商品の状態:裏面にこすったような傷が複数あります
  • 販売価格:売り切れました。

ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)

  • 退色がなく今も美しいです。外寸で横が8センチ、縦が5.8センチ、厚み2.3センチ
  • 内寸の高さが約2センチほどあり、思い出の品を入れて使うことができます
  • 表も裏も枝にとまった鳥がモチーフ。上にリボン、下に草花とロココらしい構図
  • 内側のゴールドの色もきれいで、ケース自体これだけ古いのに良い状態です
  • 裏面も表面と同じ図柄ですが、一部こすったような浅いすり傷が見られます
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)
  • ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)

小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。

 

ロココ様式(ルイ15世様式)小物入れケース(合金)

売り切れました。
送料無料!

このジュエリーに似た商品をご希望の方は、メールマガジンのご登録をいただくと、サイト掲載前に新入荷商品としてお知らせいたします。
ご登録は、メルマガ登録からどうぞ!

アンティークエピソード

アンティークジュエリーのゴールドについて「ポンポン、ピンチベック、シルバーギルド(ヴェルメイユ)」

今さら・・・と思われる方もいるとかもしれませんが、意外によく聞かれる質問なので改めてご紹介させていただきます。
ゴールドの14ct(kt)、18ct(Kt)、24ct(kt)という表示の意味ですが、純金(100%が金でできていて不純物をまったく含まないもの)が24金です。
24/24が100%ですので、18Kは24分の18つまり75%が金でそのほかの25%が他の金属を使用しているという意味になります。
14Kゴールドは、14/24がゴールドで、残りの10/24に銀や銅、パラジウムを使用しています。

アンティークジュエリーに限らず、ジュエリーに使われるゴールドは18カラットゴールドまでのこと、マックスでも22カラットゴールドのことが多いです。
なぜ純金(24金)はジュエリーにされないのでしょう?
理由は純金は軟らかく、傷がつきやすいためです。
一見ゴールドの純度が高いほど丈夫と思われる方も多いかも知れませんが、違います。
銀、銅、パラジューム、ニッケルなど他の金属と「割る」ことで(ゴールドを割る金属のことを「割金」と呼びます)、硬さを得ることができます。
なぜ別も金属で割ることで硬さが得られるかというと、分子構造のためです。
同じ素材だけだと当然分子構造が均一的、ある方向からの力に弱くなります。
別の素材で割ることで、その分子構造が複雑になり、硬くなります。
例えば金と銀であれば、銀のほうが柔らかい金属です。
しかし純金より、銀を多少加えたほうが、その合金は純金より硬くなります。

アンティークジュエリーでは18金以外に、15金(イギリスのみ)、14金(58%ほどがゴールド)、9金(37.5%がゴールド)が多く見られますが、刻印が打たれているのはイギリスでもフランスでも9金ゴールド以上のものになります。
9金以下の金の含有量で作られた合金にもクオリティーのよいアンティークジュエリーは存在します。
フランスアンティークジュエリーでは8/24(つまり3分の1)が金であるポンポン、高度な金メッキであるヴェルメイユ(イギリスで言うところのシルバーギルド)があります。

「ポンポン」そして「ヴェルメイユ(シルバーギルド)」、色合い的には似ている二つですが、組成はまったく違います。
「ポンポン」は、ゴールドをベースにした合金になります。
19世紀にしかみられない独特の技法です。
金を3分の1、銀をもう3分の1、残りを他の金属を混ぜ合わせて作られています。
(完全なレシピは現代では解明されていません、配合分量は工房によってまちまちだったようです)。

金の分量的には8金とも言えるでしょう。
9金にも満たないゴールドの量ですが、見た目はゴールドに近いです。
純金や18Kより落ち着いた風合いがあって品がよいアンティークらしい色です。
限られた時代でしか用いられなかった技術ということで、そうした観点からも貴重です。
ポンポンいわゆる合金なので、変色がないと言うのが一番のメリットになります。
どういうことかと言いますと、金(ゴールド)が金属の内側も外側も均等にはいっています(成分が変わりません)。
年月を経て表面が磨耗して内部の色がでてきても、同じ成分の地金が出ているだけなので変色がしないのです。
下記はポンポンの金細工のネックレスです、ヴェルメイユに対して色に安定感があります。

アンティークゴールドネックレス(フィリグリー)

ヴェルメイユ(vermeil)は、ヴェルメイユとは銀無垢に金をはったもののことを指します。
年月によって塗られた金が薄くなってきていることもあり、そのアンティークジュエリーによってより金の色が強く出ていたり、ほとんど銀のような色だったりと様々です。

下記は比較的ゴールドの色が強く残っているヴェルメイユのブレスレットです。
アールデコのブレスレット(ヴェルメイユ製、シルバーギルド、1920s)

下記はほとんど銀のようにも見えるヴェルメイユのペンダントです。
エメラルドペンダントネックレス(真珠、19世紀フランス、ヴェルメイユ)

ヴェルメイユ(シルバーギルド)はアンティークでよく使われてきた技法です。
銀のずっしりとしたボリューム感と、ゴールド独特の華やかさの両方を生かすため高価な装飾品に用いられました。
また銀の酸化して黒ずむ性質を避けるという、実質的な意味合いもありました。
つまりポンポンとヴェルメイユの決定的な違いは年月と共にゴールドの色が変化するか否かです。

またイギリスで特定の時代にのみ作られたのがピンチベック(Pinchibeck)。
ピンチベックは、ロンドンの時計職人ピンチベックが、当時とても高価だった金に代わる金属を発明した合金ですが、詳しい製法は未だに解っていません。
その謎ゆえに、なおさらファンの多い素材です。
下記は当店扱いのピンチベックのロングチェーン。
ピンチベックロングネックレス

フランスアンティークジュエリーで言うところの「ポンポン」とほぼ同じ組成ですが、厳密には「ピンチベック」はピンチベック氏が生み出した技法そのもので作られた合金のみを指します。
金とはまた異なる温かみのある独特な輝きと、ゴールドの他に銅と亜鉛を含みながらも錆び付かず着用感に優れているのも魅力です。
ピンチベックもコレクターの方がとても多い素材です。

アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。

お名前(必須)
ご住所
お電話番号
メール(必須)

hotmailなどのフリーメールは、メールが届かない事例が増えています。できる限りプロバイダーのメールなどをご使用ください。
お問い合わせ内容(必須)

×

Antique Jewelry シェルシュミディ[Cherche Midi]

シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。

シェルシュミディ情報発信

メールマガジン
新着ジュエリー&セール情報をいち早くお届けします
オーナーブログ
シェルシュミディのオーナーブログ。買い付けの様子など
facebook
買い付けたジュエリーを現地からリアルタイムでご紹介
アンティークエピソード集
アンティークジュエリーを購入する上で知っておきたい知識
シェルシュミディ 電話:050-5361-7915
© 2018 Cherche Midi, All Rights Reserved.