アンティーク銀製ダイヤモンドリング(ローズカット、18世紀前期ー中期フランス)

当店でも初めて出会った、極めて18世紀のミュージアムピース 18世紀ととても古い時代のフランスの指輪です。
特筆すべきは、この指輪の地金がすべて銀でできていることです!
18世紀のジュエリーも後期のものは、フレーム部分などにゴールドを使用してダイヤモンドの周りだけを銀にします。
極めて珍しい作りから、18世紀のジュエリーの中でも特に古い18世紀前期ー中盤にかけてのものと推定されます。
当店でもこれまでいくつかの18世紀のフランスのジュエリーをご紹介してきましたが、ここまで古い指輪、ここまで珍しい18世紀のミュージアムピースの指輪は初めて出会います。
この道、40年以上の超ベテランのフランス人ディーラーさんから仕入れたのですが、彼女自身カタログや本以外では、実際に手にするのはこの指輪が初めてだそうです。
控えめで凛とした、本物だけが持つ独特の世界観 正直申し上げて、こちらの指輪は写真ではその魅力が伝えにくいです。
何度撮り直しても、その独特な世界観が伝わりにくいのです。
石はすべてダイヤモンドで、18世紀らしいとても高低の低いローズカットです。
この時代ですのでダイヤモンドにグレイ帯びた内包物が少し見られ、また裏面が銀でクローズドセッティングなので真っ白ではないのですが。
ダイヤモンドに透明感があり、300年近く経ているのに欠けやカッティングの乱れも一切ありません。
茶色っぽい汚れも一切なく、銀の「黒」を借景にダイヤモンドがより一層清楚に輝きます。
当時の一流のダイヤモンド、一流の技術がなした業であることは言うまでもありませんが、この指輪がこれだけのコンディションで現在まで生き残っていることにも脱帽します。
控えめながら力強いこのダイヤモンドが、300年間も途切れることなく輝き続けていたことが、神秘です。
指輪サイズは11.5号。
(銀のフレームなのでサイズ直しの難易度は高く、当店の提携工房でしたら不可能ではありませんが、これだけのミュージアムピースなので直さないほうが良いかと思います)

  • 高さ:8mm 
    重量:2g
  • 販売価格:売り切れました。

アンティーク銀製ダイヤモンドリング(ローズカット、18世紀前期ー中期フランス)

世界にひとつだけの一点もの

  • 本当に銀とダイヤモンドだけ。銀製のフレームは中に窪みがついてます
  • 横長で指いっぱいにダイヤモンドが広がるデザインもフランスらしい洗練です
  • 光を当てるとどうしても茶色っぽくみえてしまいますが、ダイヤモンドはほぼ無色
  • 自然光下ではダイヤモンドは透明で無色、下の銀色が綺麗に映りこみます
  • 角度の浅い平坦なローズカット、中心のダイヤモンドが4ミリ程と実は大粒
  • アンティーク銀製ダイヤモンドリング(ローズカット、18世紀前期ー中期フランス)
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アンティーク銀製ダイヤモンドリング(ローズカット、18世紀前期ー中期フランス)

[通販価格:税込]:売り切れました。

アンティークエピソード[Antique episode]

18世紀アンティークジュエリーの特徴と魅力

アンティークジュエリーの中でも現在市場に流通するアンティークジュエリーの多くは、19世紀後期以降のものです。
18世紀のジュエリーというのは、イギリスのアンティークジュエリーでもフランスのアンティークジュエリーであってもきわめて流通量が少ないもの。
どれくらい少ないかというと、現地のアンティークショップに行っても、ほとんどのお店にも一点もないのが普通です。
実際、当ショップでも18世紀のジュエリーは片手で数えられるぐらいしか扱っていません。
出てくることは稀で、高いお金を払おうが払うまいが、滅多に見つけられないのが18世紀ジュエリーなのです。
18世紀といえば1700-1799年。
フランスの18世紀ジュエリーはその大半がフランス革命(1789-1799)に入る前に作られていますから、まさに250年以上前に作られた歴史的遺産なのです。
ブルボン王家の最盛期から、フランス革命によって王政が滅びた激動のフランス18世紀。
歴史的に見てもとても面白い時代ですし、ご存知のとおり文化的に素晴らしく洗練されて成熟した文化が生まれて、そして壊された時代です。

18世紀と言えば後期バロック、ロココ様式です。
パステル調の色合いや、曲線を多用しているところが特徴的です。

下記は18世紀の「girandole」と呼ばれるデザインのピアス。
アメジストx紫でシルバーセッティングです。

18世紀イヤリング

そして18世紀と言えばマリー・アントワネットを思い浮かべる方も多いことでしょう。
この時代のフランスではルイ16世紀の妃であるマリーアントワネットというファッションリーダの下で、多くの秀でた宝飾品が作られます。
(そしてその多くがフランス革命によってフランス国外へ流出してしまったことも有名な話です)
この時代に作られた主たるジュエリーに、ボタンやバックル、ストマッカー、髪飾り、コサージュピン、ピアス、ネックレス等があります。
ロココ様式では彩り豊かなジュエリー、そして大きめの宝石をセットすることが好まれました。
18世紀にエメラルドやサファイヤ、ルビーなど色のついた宝石がそれ以前の時代に比べて多くジュエリーのセットされるようになります。

ダイヤモンドに関しては、世界の大きな鉱山の発見は19世紀後期以降ですから、18世紀はまだまだ絶対量がとても少なく、制限の多かった時代です。
18世紀アンティークジュエリーのダイヤモンドは、ローズカットにされることが多くそのローズカットは19世紀のローズカットよりずっと平坦です。
この時代のダイヤモンドは黒い内包物が見られることが多いですが、その絶対的な迫力と力強さは何にも変えがたいです。

18世紀アンティークダイヤモンドピアス

「18世紀のジュエリー=地金は必ず銀」と思われている方が多いのですが、 18世紀の特にダイヤモンドジュエリーでは銀が用いられていることが多いですが、ゴールドのストマッカーなど例外もあります。
色石の周りもゴールドにされるのが標準的でした。

アンティークローズカットダイヤモンド十字架

またダイヤモンドのジュエリーでも、18世紀の末に向かって裏面がゴールドバックにされることが増えていきます。
そしてこのようなゴールドは、既に18Kゴールドが実用されていたのです。
しかしここで注意していただきたいのは、存在していたのはイエローゴールドのみという点です。
18世紀はホワイとゴールドもプラチナも存在しませんでした。
また指輪は裏がクローズドになっています。

宝石以外では、色とりどりのペーストガラスや無色の鉛ガラスが当時の貴族たちに好まれ、ガラスとは思えないほど美しくセットされたジュエリーが見られます。
こうしたジュエリーはガラスとは言え、非常に高額に取引されていますし気高く美しいジュエリーです。
色石部分にペーストガラスが使われた18世紀のピアス。

18世紀ペーストガラスピアス

エナメルも好まれた素材です。
18世紀末のブルーエナメルのお花がデザインされた指輪。
18世紀エナメル指輪

以上、フランス18世紀のジュエリーについてご紹介いたしましたが、この時代にイギリスはもちろん他国でもジュエリーは作られています。
特筆すべきはポルトガル及びスペインです。
下記は18世紀末ポルトガルのブルーエナメルとダイヤモンド、銀セッティングの指輪です。
18世紀指輪 スペインはこの時代にゴールドを支配していましたので、ゴールドを贅沢に使ったジュエリーが作られています。

こうした本物の18世紀のジュエリーは、数十年前ならともかく現在パリのアンティークショップを回っても見かけることがほとんどありません。
当店でもこれまで仕入れることのできた18世紀のジュエリーは大抵、懇意にしているディーラーの個人コレクションを売ってもらったものです。
今後、この時代のこうしたジュエリーはますます希少にご紹介しずらくなっていきそうです。

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