アンティークでしか存在しないハーフ真珠(ハーフパール)

ハーフパールとは、真円真珠を半分にカットしたもの。
真珠の種類ではなく技法のひとつです。
基本的にはアンティークジュエリーでしか見つけることができない宝飾技術です。
養殖真珠が作られ始める前、真珠は現在では考えられないほど稀少な存在でした。
天然真珠があまりにも高価なものだったため、真珠を2つにカットしてジュエリーに用いられました、それがハーフパール(ハーフ真珠)です。
ブローチ等の場合、真円真珠は穴をあけて接着剤を付けて針に刺してセットしますが半円真珠の場合はそれが出来ないため、小さな爪で留めてセッティングを行います。
真珠をカットするだけでも大変な技ですが、それを留めるには更に高度な技術を要します。

下記はハーフパールと一粒ずつ爪留めした指輪です。

ハーフパールとダイヤモンドのアンティーク指輪(半円天然真珠) 最近では「アンティーク風」のものが流行しており、稀に「ハーフ真珠」と唄っている商品を見ることがありますが、アンティークジュエリーで見つかる天然真珠のハーフパールとは別ものです。
質の良いハーフ真珠がアンティークジュエリーでしか存在しないその理由は主に3つ挙げられます。

1)まず天然真珠を真二つにカットするということは(もちろん手作業でやります)、とても高度な技術を要します。
真珠は硬度はそれほど高い宝石ではありせんし、自然の産物である天然真珠はそもそも完全な真円ではないですからなおさら難しいです。

2)何十年、何百年と持つようなハーフパールをセットするのが、至難の業だからです。
円形の真珠であれば穴を開けて針を刺すということができます。
これも非常に難しい技術ですがハーフパールの場合はそれができないため、すべて爪で留める必要があります。
天然真珠は小ぶりのものが多いですから、その一粒ずつを全て小さなゴールドの爪でセッティングする必要があるのです。

3)もう一つ大事なことは、アンティークジュエリーの良質なハーフカット真珠は100年経ても退色していないということです。
現代の養殖真珠ですと、真珠の大方は人工的な核ですから、当然半分などにしてしまえばほどなくして退色が始まってしまうでしょう。
本物のハーフ真珠は、良質な天然真珠と、当時の高度な宝飾技術の両方があってようやく出来るものなのです。
下記は当店で扱いのハーフパールの指輪。

ハーフパール(天然半円真珠)指輪(1880年頃)

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